Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回はオフェンスのポジション、ワイドレシーバー(WR)について書きます。
引用:What is a Wide Receiver in Football? - Dear Sports Fan
ワイドレシーバーとは
レシーバーはその名の通り「パスを捕る人」です。
引用:2013 Fantasy Football Wide Receiver Rankings by Tier: Level 3 | Bleacher Report
ハドルでQBから指示されたところに走り込んでパスをキャッチします。
「ワイドレシーバー(WR)」というのは総称で、アメフトでは厳密に言うと同じレシーバーでもいろいろな呼び方があります。
一番フィールドの外側に位置している場合、スクリメージラインのところにセットするのは「スプリットエンド」、1~2ヤードほどスクリメージラインから後ろに離れてセットすると「フランカー」というように同じように見えても違う呼び名がつけられています。
これはアメフトだとスクリメージラインのところにセットする人数が決められているためです。
フラッグフットボールやタッチフットボールなどそのような制限がないフットボールについては、ワイドレシーバー、もしくはレシーバーと呼ぶことが多いです。
レシーバーの魅力
レシーバーの魅力はなんと言っても「目立つ」ことです。
QBがオフェンスの中心ポジションであり、どんな完璧なパスを投げたとしても、それを捕るのはレシーバーであり、得点を入れるのもレシーバーです。
サッカーで言うと、点取り屋、フォワードと同じポジションです。
1997年のサッカーフランスW杯のアジア最終予選のイラク戦「ジョホールバルの歓喜」で、最後にVゴールを決めたのが岡野雅之だというのはあまりにも有名ですが、それをアシストしたのは中田英寿だということはそこまで知られていません。
サッカーが好きな人であれば、中田が岡野へのアシストを諦めてシュートにいったらはじかれてしまったものの、岡野は中田からパスが来ると思い込み走っていたら目の前にボールが転がってきた、という話は知っていると思います。
では「マイアミの奇跡」で、あのゴールをアシストしたのは誰でしょうか。
ブラジル代表が味方同士で衝突して、棚ぼた的に得点したのは伊東輝悦というのは知っている人は知っていますが、よっぽどのことがない限りアシストが誰なのかは知られていません。
QBとレシーバーが全く同じような立場であるとは言いませんが、得点を決めた選手は否応なく注目され、見ている人の記憶に残ります。
絶体絶命の状況で投げられたロングパスをスーパーキャッチして逆転勝ち!みたいなことができればどんなに楽しいことか。
QBをやっていてもそんなシーンに憧れます。
同じレシーバーというポジションでも、その役割はいろいろあって、ロングパスを捕るのが得意なプレーヤーもいれば、近距離で早いパスでも捕ることができるプレーヤーもいます。
そういったそれぞれの個性が出やすいのもレシーバーの特徴です。QBはそれぞれの個性がうまく発揮されるように作戦を考えます。
レシーバーとしてQBに求められているものは何なのか、自分のストロングポイントは何なのかが試合を重ねながらわかってきて、以心伝心的にQBからのパスを受けられるようになってくるとさらにフットボールが楽しくなると思います。
これは1分間で何回片手キャッチをできるか、というギネス記録にNFLプレーヤーが挑戦した企画です。
NFLのトップレシーバー
ここからは個人的に選んだトップレシーバーを紹介したいと思います。
Larry Fitzgerald
アリゾナ・カーディナルスに所属するベテランレシーバーの「ラリー・フィッツジェラルド」です。
ロングパスでも空中戦や球際に強く、ショートパスからのランアフターキャッチも出せる、ブロックも献身的でレシーバーに求められるものすべてを持っているという選手です。
Odell Beckham Jr.
次に紹介するのはニューヨーク・ジャイアンツの「オデル・ベッカム」です。
「ワンハンドキャッチ」で有名で、派手なビックプレーを連発しますが、相手ディフェンスと喧嘩したり、不適切なTDパフォーマンスしたり、何度もリーグから罰金を食らっている問題児です。
Julio Jones
3人目に紹介するのがアトランタ・ファルコンズの「フリオ・ジョーンズ」です。
圧倒的なスピードと球際の強さでロングターゲットになるのはもちろん、個人的にはライン際でギリギリ足を残してのキャッチがスゴく印象的です。
Rob Gronkowski
最後はニューイングランド・ペイトリオッツの「ロブ・グロンコウスキーです。
ポジションとしてはWRではなく、タイトエンド(TE)と呼ばれているオフェンスラインの隣にセットするポジションの選手です。本来タイトエンドはブロックを担当したり、ショートパスをキャッチしたり、という役割を果たすのですが、この選手の場合はほとんどパスキャッチのために起用され、ときにはフィールドの一番外側、ワイドレシーバーの位置にセットしてパスを受けることもあります。
体格もありつつ、走れるので、ディフェンスと1対1になればなぎ倒して一気にタッチダウンまで持っていってしまいます。
まだまだ名レシーバーはたくさんいるのですが、キリがなくなるのでこのあたりにしたいと思います。
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ということで、ワイドレシーバーについてでした。