Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今日は雨天のなかでのNFL FLAG南関東決勝大会だったということで、雨天時のQBについて書きたいと思います。
QBにとって雨はなかなか強敵で、ボールが濡れて滑りやすくなるだけではなく、視界や集中力が奪われてしまいます。
そういった状況下でどこまで普段と同じようなプレーができるのか、また雨に適応したプレーができるかどうかがQBとしての真価を問われます。
雨が降っているときに考えること
雨が降っているとレシーバーは単純に足が遅くなりキャッチ能力も落ちます。なので、QBが雨に適応したプレーを考える上で一番気をつけることは、いつものタイミングで投げたパスが手に触れるかどうかぐらいで取れずに抜けていってインターセプトされることです。
そのために、まずはレシーバーのスピードと捕球範囲を把握しておくことが大切です。
普段は捕ってから走ることも考えて、レシーバーの進行方向の少し先、前に手を伸ばせば捕れるところにパスが投げられるようにしますが、雨の場合にはそれよりも後ろ、カラダの正面ぐらいで捕れるパスを投げます。
カラダの正面であれば仮に捕れなくても、下に落ちるだけです。前に投げてしまうと捕れなかった場合にインターセプトの危険性が高まります。
また、インやポストといったフィールドの内側へ走るようなパスルートだと、雨で手が滑ってパスが浮いてしまったり、レシーバーの手が滑って抜けていってしまうとインターセプトされてしまう可能性が高いので、アウトやコーナーといった外側へ走るパスルートをメインに考えます。
外側へ走るパスルートであれば、パスが浮いてしまったり、レシーバーを抜けていってしまっても、ディフェンスのいないフィールドの外に飛んでいくだけなのでただのパス失敗で済みます。
あとは、グラウンドのグリップが悪いので、ディフェンスの切り返しが多くなるようなプレー、プレーアクションパス(ランすると見せかけてパスする)などをすると効果的かもしれません。
雨の対策
ボールを握る手が滑らないようにグローブをしてもいいかもしれません。
ただし、その場合、素手とかなり感触が違ってしまうので、本番一発勝負だと微妙なコントロールができません。なので、普段から雨に備えてグローブつけて練習してもいいと思います。
もっと言うと、雨の日にあえて練習してみたり、晴れていても手を濡らして、本番どのような状況下でプレーすることになっても困らないように準備しておくといことが重要です。
NFL史上最高のQBとも言われているペイトン・マニングは決勝戦が極寒のNYでやることを想定して、氷水が入ったバケツに手を突っ込んで手がかじかんだ状態でグローブを着けてパスを投げる練習を春先から行ったそうです。
そうやって日々何かを想定して準備を積み重ねていけるかどうかがQBの真価ではないでしょうか。