Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回はスナップに関するルールについて解説します。
前々回の大会規則の解説について
page7 「② プレーは必ず、攻撃側選手(センター)による、両足の下を通すスナップで開始される。」国際ルールでは両足の下を通さないスナップも認められますが、NFL FLAGでは認められません。また、センターがお尻の下でボールをしばらく保持するプレーも認められません。
と書きました。
「しばらく」保持とありますが、これは取り消します。センターがボールを保持することはできず、すみやかにスナップを受け取るようにしてください。
また、
「注釈 QBのみが直接手渡しでスナップを受けられる位置にいることができる。」センターの後ろに直接スナップを受けられる位置に2人いることはできません。
とあります。
これについては解釈がややこしいので、詳しく解説します。
まず、QBは「直接手渡しするかロングスナップするかに関わらず、最初にボールを保持したプレーヤー」と定義されます。
厳密に大会規則に書いてあるわけではありませんが、そう解釈しないと他のルールの記述に矛盾が生じてしまいます。どの位置にいるのか、フォワードパスしたかどうか、などについては関係ありません。
としたときに、
「QBのみが直接手渡しでスナップを受けられる位置にいることができる」
という記述は、
「最初にスナップを受けるプレーヤー以外は直接手渡しのスナップを受けられる位置にいてはならない」
という言い換えることができます。
具体的にどういったことなのかというと、センターの後ろで直接手渡しのスナップを受けようとしているQBの股間を通して、その後ろにいるプレーヤーにロングスナップするようなプレーが反則になります。
こういったプレーの場合、後ろに位置しているプレーヤーが最初のボールを保持しているのでQBとして扱います。
そうなると、センターのすぐ後ろにいるプレーヤーはQBではないので、「QBのみが直接手渡しでスナップを受けられる位置にいることができる」に引っかかり反則になります。
これが例えば2人ともロングスナップを受けられる位置にいるような「ピストル隊形」であればどのプレーヤーも反則なくスナップを受け取ることができます。
最初に直接手渡しを受けられる位置がいない場合でもこのルールは適用されます。
上図のようにスナップしたタイミングでモーションしてきたプレーヤーが直接手渡しのスナップを受けられる位置にいたと主審が判断した場合は反則になります。
逆にモーションしてきたプレーヤーが直接手渡しのスナップを受けることについては反則になりません。ただ、このときに最初に書いたようにセンターが保持せずすみやかにスナップを成立させなくてはいけません。
審判をするときには、「直接手渡しのスナップを受けられる位置にいるプレーヤーがスナップを受けなければ反則」と見るのが一番わかりやすいかと思います。
ということで、スナップに関するルールの解説でした。