Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回は、今日行われたハドルボウル1日目について書きたいと思います。
「ハドルボウル」とは昨日の記事に書きましたが、大学のアメリカンフットボール部OBによる大学別フラッグフットボール大会のことです。
自分は審判を担当したので、戦術的なことではなくルールのことを書きたいと思います。
タイムマネジメント
今回のルールは前後半15分間で、タイムアウトは前後半通じて1回30秒間でした。
タイムアウトが1回しかないので、勝負所でしか使うしかないわけですが、自分が審判を担当した試合ではほとんどタイムアウトを使うことはありませんでした。試合の終盤に大勢が決まっている状況が多かったというのもあると思うのですが、少し不思議でした。
また、タイムアウトの使い方だけでなく、前半終了まで10秒ほどしかないのにファーストダウンを取りに行くようなパスを投げて前半終了、というようなシーンが何度も見られました。勝っているならまだしも、負けていて後攻なのに、です。
このあたり、審判をやっている身としては急かされることがないので楽ですが、明日の試合ではポイントになるかもしれません。
東京vs帝京
インターセプト後のフラッグガーデイング
インターセプトしたディフェンスプレーヤーがエンドゾーン手前でフラッグを取られるのを手で邪魔する反則がありました。この事例は以前に記事にもしましたが、被反則チームが反則適用地点を選択することができます。
なので、この場合、10ヤードの罰退を、フラッグガーデイングが発生したエンドゾーンまで残り5ヤード地点からか、ボールデッドとなったエンドライン(0ヤード地点)からかを選ぶことができます。当然残り5ヤード地点からの罰退を選択するので、攻守交代して残り15ヤード地点からインターセプトしたチームの攻撃になります。
大阪経済vs東京経済
ハンドオフの成立
ダイレクトスナップを受けたQBとRBが2人でボールを持ってディフェンスの動きを見ながらプレーを選択するオプションプレーですが、ボールの行き来が不明なプレーがありました。
ダイレクトスナップを受けたQBはスクリメージラインを越えることが出来ませんが、RBに一度ハンドオフした後にもう一度ボールをもらえば越えることができます。
このときにQBはボールを完全に離してから保持する必要がありますが、後ろから見ても離したのかどうなのかわからない場合があります。
厳密にはQBの手からボールが離れてるのかもしれませんが、主審がそれを確認できない限りはハンドオフは不成立とみなします。主審が確認できる程度手が離れてないとハンドオフは成立しません。
帝京vs同志社
反則時にタイムアップ
前半終了したプレーでディフェンスの反則がありました。この場合、オフェンスチームが希望すればラストワンプレーすることができます。
ミスホイッスル
フラッグが取られていないのに審判が勘違いをしてホイッスルを鳴らしてしまった事例がありました。この場合、オフェンスチームがプレーをやり直すか、ホイッスルが鳴った時点でボールデッドとするかを選択することができます。
審判に手渡し
ルールの範囲ではないですが、NFL FLAG大会ではオフェンスチームが審判にボールを渡すときは手渡しで行うことになっています。パス失敗しても取りにすら行かないチームもあるなかで同志社大学チームが徹底されていて好感が持てました。
大阪vs中央
ラッシャーの静止
7ヤード地点からスクリメージラインを越えてQBのフラッグを取りに行くラッシャーはスナップ時に1秒以上の静止をしなければいけません。
今回はそこまで厳密は取りませんでしたが、両チームに静止していないシーンが見られました。
これ以降の試合は疲れててよく覚えていないですが、そこまで気になることはありませんでした。
戦術的な傾向
昨日の記事では、ランプレーが多くプレーアクションが効果的に使われている印象、と書きました。ですが、ランプレーというよりも素早く内側のレシーバーにトスするようなプレーが目立った気がします。
うまくラッシャーとすれ違ってシームを突ければファーストプレーで10ヤード以上ゲイン出来ていました。強いチームは、相手ディフェンスがクッションを多く取ってカバーがルーズになるとどんどん狙っていた気がします。
あとは、あるチームがファーストプレーでラッシャーを2枚入れてセーフティを取ったのが印象的でした。このへんは普段からNFL FLAG大会に出場しているチームとハドルボウルだけ出場しているチームとの試合慣れの差なのかもしれません。
優勝予想?
自分が審判を担当した試合以外は全く見ていないので優勝予想などできるわけありませんが、審判した試合では関西学院大学チームが強かったです。
LBの守備範囲が広くフラッグを取るのがうまいので、ショートパスからのランアフターが出ないので、QBはプレーの組み立てにかなり困ることになるんじゃないかと思います。
怪我したら負け
昨日の記事には「試合に勝っても怪我したりさせたりすれば負けのようなもの」と書きましたが、自分が担当した試合では大きな怪我はなく、大会全体としても例年のように救急車が来るようなことがなかったので非常によかったです。
それでも数人怪我人は出たようですが、囲まれたらその時点でボールデッドということがある程度周知徹底されていった結果のように思います。
怪我するような人は練習の段階で怪我するので、試合に出てる人はそれなりに動ける人ばかり、という「生存バイアス」が働いている可能性も大きいですが。
明日に向けて
今大会では非常にタイトなタイムスケジュールが組まれています。
タイムアウトが1回でハーフタイムがないとはいえ、30分間の試合を40分間で回し続けるというのはかなり難しいことです。
なので、第1試合を終わった段階で、試合前にフィールドを使ったアップはやめてすぐに整列することを提案して、以降そのように進めていくことになりました。そのことを再三アナウンスしているにも関わらずアップを続けているチームがいたのは残念でした。
審判が来ないから、と思うかもしれませんが、審判の準備が遅れているのは負けたチームがすぐに準備をしなければいけないにも関わらず写真撮影などしているからです。
いろんなチームが指示を聞いて守っていないがために大会運営に支障をきたしています。
明日はスムースな運営にすべてのチームが協力的であることを願っています。
最後に
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是非みなさんご利用ください。
ということで、ハドルボウル1日目についてでした。