Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回は2015年シーズ限りで引退を表明したNFLのレジェンドプレーヤーについて書きたいと思います。
引用:Peyton Manning to Colts - "I'm a Retired Bronco" | The Huffington Post
Peyton Manning
第50回のスーパーボウルでブロンコスを勝利に導いたのは記憶に新しいところですが、もともとはインディアナポリス・コルツで長年活躍した選手です。
引用:Colts Mailbag Weekend Edition: Will Peyton Manning Retire As a Colt?
新しい世代のQBであるキャム・ニュートン相手にスーパーボウルを制覇して勇退するというのは非常にカッコいい引き際です。圧倒的なフットボールIQと知識と技術、リーダーシップと足の速さ以外QBに必要な要素をすべて持っていると言ってもいいNFL最強のQBでした。
下は珍しく自ら走ってファーストダウンを獲得したシーンです。
勝つときは何気なく簡単に勝ち、負けるときは見ていられないくらいボロボロに負けるので、勝負弱い印象を与えてしまっているのがもったいないところです。
淡々ときっちり正確なパスを投げるのが印象的ですが、プレー前はオーディブルを叫んでいるのでむしろやかましいです。パントチームを独断で追い払ってギャンブルしたり、無線の故障を装って全然違うプレーを指示したりといった噂があるほどの父権的で負けず嫌いで完璧主義のリーダーシップというのは、一つの理想的なQB像として確立させた感があります。
Calvin Johnson
ペイトン・マニングが現役最強QBならば、「メガトロン」ことカルビン・ジョンソンは現役最強のWRです。
数々のレシービング記録を塗り替えてきたカルビン・ジョンソンがわずか9年間で現役引退を表明しました。
Calvin Johnson retires from the National Football League: https://t.co/8YgcYxLjNS pic.twitter.com/IdC1yIMX8R
— Detroit Lions (@Lions) 2016, 3月 8
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— Detroit Lions (@Lions) 2016, 3月 8
今シーズンは怪我でそこまで出場できませんでしたが、出た試合では活躍していたので、引退の噂がありましたが本当に引退してしまうとは思っていませんでした。高さもスピードもあってロングターゲットになるだけはなく、ブロックになったときや捕った後に圧倒的なフィジカルでディフェンスをなぎ倒していく姿が印象的です。
所属チームであるデトロイト・ライオンズがプレーオフでそこまでの成績を挙げることができなかったのは残念です。
Marshawn Lynch
「ビーストモード」で大活躍をしたRBマーション・リンチも引退を表明しました。
引用:Russell Wilson, teammates react to Marshawn Lynch's retirement tweet - Seattle Seahawks Blog- ESPN
上に挙げたマニングやメガトロンほどレジェンド級ではないかもしれませんが、彼のおかげでシアトル・シーホークスが大躍進したといっても過言ではありません。決して後ろに倒れることなく最低0ゲインにしてくれるRBというのは、QBにとって最高に頼もしい存在です。
前回のスーパーボウルのあのシーン、リンチに持たせていれば……というのはずっと語り継がれるだろう話ですし、それほどリンチの存在が大きかったという証左だと思います。
Charles Woodson
パッカーズとレイダースで活躍した名CBはシーズン終了前に引退を証明していました。
引用:Did Charles Woodson Have The Best Football Career Ever?
2009年に守備選手MVP、2010年にはチームがスーパーボウル制覇と順調だったのですが、徐々に衰え2013年にチームに解雇されてしまいます。復帰は厳しいかと思っていたのですが、2014年からレイダースに移籍しCBからSFにコンバートし復活します。
印象に残っているのは、パッカーズ時代にスーパーボウルに出場した際、鎖骨を負傷してサイドラインにいながら、ガッツポーズをしたあとに「イテテテ」ってなってるシーンです。責任感とリーダーシップのあるプレーヤーなんだろうなと感じました。
Jared Allen
サック王を2回獲得したジャレッド・アレンも引退です。
引用:MAA: Bears add Jared Allen in Free Agency | MostlyAverageJoe.com
個人的にはあまり印象にないのですが、今シーズンは途中からパンサーズに移籍してスーパーボウル進出の一つの要因になりました。
成績を見てみると、11試合連続サック記録、1シーズン最多サックのタイ記録、通算で4回のセーフティのタイ記録の3つのNFL記録を持っており、間違いなく一時代を築いたDEでした。
マニング引退で騒がれている中、Twitterでの引退発表ビデオ、カッコいいです。
Riding off into the sunset pic.twitter.com/wZXovseGKS
— Jared Allen (@JaredAllen69) 2016, 2月 18
NFLプレーヤーの選手寿命
今回はQB、WR、RB、DB、DEといろいろなポジションの引退するNFLプレーヤーを紹介しました。NFLにはたくさんのプレーヤーが毎年引退しており、そのなかには故障が原因であることも多いです。激しいスポーツであり、リーグであるから故に常に脳震盪の危険性に晒されています。
そのリスクを大きく見て、まだプレー可能だったのに突然引退してしまったプレーヤーもいます。
試合数の割に高給なNFLですが、選手寿命が短い傾向にあります。一方で、メジャーリーグ(MLB)は試合数は多いですが、選手寿命は長くなっています。そうなってくると生涯賃金を考えるとMLBのほうがお得と考え、トップアスリートが野球に流れていくという傾向が見られているらしいです。
NFLの脳震盪の問題を扱った「Concussion」という映画が公開されるなどエンターテインメントと両立した選手の安全性の確保がこれからのNFLの課題になっています。
ということで、2016年シーズンで引退したNFLレジェンドプレーヤーでした。