Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回はアメフトやフラッグフットボールでのキャッチ力やグリップ力を高める滑り止め(粘着剤)について書きたいと思います。
引用:Gorilla Gold (@GorillaGold) | Twitter
NFLでも使用されていた粘着剤「ゴリラ・ゴールド」
アメフトやフラッグフットボールにおいていかにキャッチを確実に行えるかが勝負の決め手となります。レシーバーはそのためにグローブを着用するのですが、それでも足りないときには滑り止めを使用するのが効果的です。
グローブのラバー素材によってボールが滑りにくくなっていますが、汗や土などが付着するとどんどんその粘着力がなくなってしまいます。
そこでオススメしたいのが「ゴリラ・ゴールド」です。
「ゴリラ・ゴールド」とは粘着剤が付いた布で、その布を握って手のひらに付着させて使用します。グローブはもちろん、素手でも使うことが出来ます。
引用:【楽天市場】NISHI ニシ・スポーツ T7896 【陸上競技】 砲丸 やり投げ 投擲 オプション ゴリラゴールド グリップ力強化クロス 握力 滑り止め:ARAKI SPORTS
この「ゴリラ・ゴールド」はNFLでも使用されていたらしいのですが、使用禁止になってしまったようです。
罰金になったは「ゴリラ・ゴールド」を使用しようしたからではなく、用具係が審判の言うことを聞かなかったからみたいです。
使用感
「ゴリラ・ゴールド」を使うとどのくらい効果があるかチームメイトに試してもらったところ、結構人それぞれでした。キャッチの仕方によっても変わってくるのかもしれません。
自分の感覚では、両手で捕るときにはあまり効果を感じませんでしたが、片手でキャッチする場面においては大きな効果を感じました。ギリギリ届いたけどはじいてしまうようなパスが、キャッチできるかどうかにもっていける感じでした。
素手からグローブぐらいの劇的な変化とまでは言えませんが、1試合に2,3球ぐらいは落球をキャッチにできる力はあると思います。そもそもNFLプレーヤーが使っていたということが効果があるなによりの証拠です。
また、「ゴリラ・ゴールド」の特長として一番いいと思うのが、しばらくすると全く違和感のない状態で消えていく、というところです。
よくあるような粘着剤だといつまでの手に残ってしまったり、よく手を洗わなければ落ちない、ということがあると思いますが、「ゴリラ・ゴールド」にはありませんでした。
また、野球でよく使用されているスプレータイプの松ヤニはその瞬間はかなりグリップ力が上がる一方で、時間が経ってしまうと逆にツルツルになって滑りやすくなるということがありますが、そういったこともありません。
「効力が短い」と言ってしまえばデメリットのように聞こえますが、「使ったあとのことを気にしなくてもいい」というのは大きなメリットだと思います。感覚的には1シリーズ程度はもつので、サイドラインのたびに着けていくのがいいかもしれません。
QBが使う場合
ここまでレシーバーのキャッチ力アップについて書いてきましたが、QBが滑り止めとして使ってもいいと思います。
夏場は手汗でボールが滑りやすくなっていますし、握力がなかったり手が小さくてボールが握れないプレーヤーの手助けに粘着剤を使用するのもアリです。ボールとのグリップ力が増せばよりスパイラルのかかったパスが投げられるはずです。
ただ、粘着剤によるグリップに慣れていないとパスの安定性に支障をきたすので、個人的には使用していません。
あと、レシーバーが使っている場合でもそうですが、それまでのプレーでボールにランダムで粘着剤が付着している状態になるのでパスを投げるときにちょっと気になります。それでキャッチ力が上がるならこのくらいは慣れの問題かな、と思っています。
ちなみに、「ゴリラ・ゴールド」を見つける前はボルダリングで使われている液体チョークを使っていました。これは粘着剤と言うより汗で滑らないようにというぐらいの意味合いな気がします。
こういったものは使ったあとは大変なのと、少し手荒れするのが難点で使っていません。「ゴリラ・ゴールド」と比べると自然なグリップ力なのでQBが常用するのであればこっちのほうがいいかもしれません。
ルールについて
前述したようにNFLでは使用禁止になったようですが、NFL FLAG大会では特に規定はないので使用できます。他のリーグについてはわからないので、ルールを確認した上で使用するようにしてください。
アマチュアスポーツでそこまで厳格に規定されているとは思えませんが。
道具に頼らずに技術を磨け
よく「道具に頼らずに技術を磨け」なんて言う人いますが、自分は道具に頼れるところはどんどん頼ってOKだと思っています。
グローブについての記事でも書きましたが、技術が上がることやそのために練習することよりもプレーが楽しくなることのほうが重要です。
練習や試合でキャッチができなくてモチベーションが下がるぐらいなら、道具のおかげでも何でもいいからキャッチがうまくなって、プレーすることをポジティブに捉えることができればあとは自然とうまくなっていくはずです。
自転車に乗るためにいきなり補助輪なしで乗ろうとする子どもはなかなかいないはずです。補助輪つけて、片側だけにして、誰かに後ろに押さえもらって、必死で漕いでいたらいつのまにか誰も押さえていなかった、そんなプロレスをスポーツでも踏んでいったほうがいいと思います。
問題はいつ補助輪を取るかということだけですが、別に移動手段ということであれば大人であっても補助輪ありでも全然問題ないわけで、ずっと道具に頼ってプレーすることも自分の感覚でOKであればそれはOKです。
引用:バイクに補助輪!? 絶対に転ばない器具「SKID BIKE」のテスト風景! : ForRide(フォーライド)
まだまだ道具に頼れるところがあるはず
直接パフォーマンス向上に関係なくても、練習などでももっと用具に頼れる部分はあるのではないかなと思っています。
例えば、ドローンを使ってみるとかスマホやBluetoothで連絡を取り合って何かするとかというようなことかもしれませんし、野球やサッカーなどで使われている用具を使って練習することかもしれません。
よく野球の強豪校のアイディア練習本みたいなのが売られていますが、そんな感じでいろいろ考えていくと楽しいのではないかなと思っています。
高校野球 5―強豪校の(秘)練習法、教えます! (B・B MOOK 1257 強くなるドリル・シリーズ 38)
- 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
- 発売日: 2015/11/25
- メディア: ムック
- この商品を含むブログを見る
ということで、粘着剤「ゴリラ・ゴールド」についてでした。