Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回は2016年の秋シーズンからのNFL FLAG大会規則(中学生以上)のルール変更点について書きたいと思います。
変更点
変更後のNFL FLAG大会規則についてはホームページよりダウンロードすることができます。
変更点のみの参照はこちらでできます。
下記引用です。
・パスラッシュを行う選手が進路の確保するための合図を追加
<変更の理由>
オフェンス及び審判に対して、パスラッシュを行う選手を明確にすることで危険な接触を防ぐため
<変更詳細(予定)>
Page 7 (オフェンス 1 プレー全般に追加)
⑥プレー開始前に、守備側選手が手を挙げてパスラッシュの合図を行った場合、その進路を確実に妨害しないよう、特に配慮しなければならない。
Page 8 (デフェンス 記載内容の追加、変更)
①プレー開始後、守備側選手がスクリメージラインを越えて、ボールキャリアのフラッグを取りに行く場合は、スクリメージラインより7ヤード 後方で、プレー開始時に静止していなければならない。
また、パスラッシュを行う選手が、プレー開始直前までに明確に片手を大きく上に挙げている場合は、パスラッシュを行う選手の進路が確保される。
ただし、手を挙げることのできる選手は2名までとし、3名以上が手を挙げた場合は、全ての手を挙げた選手の進路確保が取り消される。
引用:NFL FLAG秋季大会からの規則の変更について | 日本フラッグフットボール協会
変更の意図
今回の変更はセンターやセンター近くにいるレシーバーが、ブリッツしてくるディフェンスプレーヤーとの不意の接触を避けるために行われました。
あらかじめ、どのプレーヤーがブリッツしてくる可能性があるかを手を挙げることで把握することができれば、オフェンスプレーヤーはより安全にラッシュを避けることを意図されています。
また、審判も誰がラッシュしてくるのかがわかるのでラッシュ妨害の判定がしやすくなります。
注意点
オフェンスプレーヤー
センターやセンター近くにセットするレシーバーは、プレー開始前に誰が手を挙げてラッシュをしてくるのかを確認し、安全に避けるようにしてください。手を挙げているラッシャーの進路を妨害してしまうとオフェンス側の反則となり、「10ヤード罰退&ロスオブダウン」になります。
手を挙げていないラッシャーに、オフェンスプレーヤーが進路を妨害された場合にはディフェンス側の反則となります。
進路の優先順位は以下のようになります。
手を挙げているラッシャー >>> オフェンスプレーヤー
手を挙げていないラッシャー <<< オフェンスプレーヤー
追記(10/3)
手を挙げるさいにはプレー開始直前まで手を挙げ続けるようにしてください。スナップ前に手を下げてしまうと手を挙げていたことは無効となりますので気をつけてください。
ディフェンスプレーヤー
パスラッシュを行うディフェンスプレーヤーが手を挙げる場合、オフェンスプレーヤー、審判にわかるように明確に手を挙げるようにしてください。審判がわかりにくいと判断した場合には無効になりますので気をつけてください。
特にオフェンスのモーションなどでラッシュの角度やラッシャーが変更になる場合には速やかに行うようにしてください。仮にギリのタイミングで手を挙げていた場合でも、審判が周知のために充分な手の挙げ方でないと判断した場合には無効になります。
手を挙げるディフェンスプレーヤーは2人まで認められ、3人以上が手を挙げている場合には全員の挙手が無効になります。
手を挙げたディフェンスプレーヤーはラッシュしなくても構いません。2人挙手していてどちらかしかラッシュしないという戦術でもOKです。
手を挙げていないディフェンスプレーヤーがラッシュしても構いません。ただし、進路は優先されないので、オフェンスプレーヤーの進路を妨害したり接触したりしないよう充分気をつけて行ってください。2人挙手していて、どちらでもないオフェンスプレーヤーがラッシュすることも可能です。
7ヤード以上離れていないディフェンスプレーヤーが相手を意図的に混乱させるために手を挙げた場合には、アンスポーツマンライク・コンダクトとします。
審判
レフリー
主審はディフェンスプレーヤーの誰が手を挙げてラッシュしているのかを確認し、オフェンスプレーヤーによって進路を妨害されていないかをチェックしてください。
手を挙げていないディフェンスプレーヤーがラッシュしてきた場合には、オフェンスプレーヤーがラッシュによって進路を妨害されていないか確認してください。
手の挙げ方がわかりにくい場合や不十分だった場合、そのプレーでは優先権は無効になるので、オフェンスプレーヤーがラッシャーによって進路を妨害されていないか確認してください。妨害がなかった場合でもディフェンスチームに対して注意喚起を行ってください。
フィールドジャッジ
7ヤード地点にいるフィールドジャッジは、ラッシュを行う可能性があるディフェンスプレーヤーが1秒以上静止を行っているかどうか、明確に手を挙げているかどうかを確認してください。
また、手を挙げているディフェンスプレーヤーが3人以上いないか確認してください。
7ヤード離れていないディフェンスプレーヤーが手を挙げている場合には速やかに注意し、オフェンスの混乱させるために意図的に行っていると判断した場合にはアンスポーツマンライク・コンダクトを宣告してください。
最後に
基本的にセンターとラッシャーの接触を防ぐためのルールです。なので、オフェンス、ディフェンスともにこのルールを逆手にとったような作戦を行うことは避けてください。双方が安全にスポーツを行うためにご協力お願いいたします。
以上は2016年10月2日時点でのルール解釈となります。今後、微調整を行う可能性がありますのであらかじめご了承ください。