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フラッグフットボールやアメフトについてあれこれ書きます。~武器はたゆまぬ K.U.F.U.~

健康を保つために映画「あまくない砂糖の話」を観るのがオススメ!

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Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)

今回は、砂糖がカラダに与える悪影響について描いたドキュメンタリー映画「あまくない砂糖の話」について書きたいと思います。

 

https://pbs.twimg.com/media/CgsTO9WU0AA6DmQ.jpg

引用:https://twitter.com/amakunaisugar

 

 「That Sugar Film」

映画の公式サイトに載っているイントロダクションはこんな感じです。

 

60日間砂糖を食べ続けたらどうなる?砂糖版『スーパーサイズ・ミー』!

 

俳優のデイモン・ガモーは、人間は平均で1日にティースプーン40杯もの砂糖を取っていることを知る。角砂糖やコーヒーシュガーだけが砂糖ではない。今や砂糖は形を変えて様々な食品に入り込み、加工食品の80%には砂糖が含まれているのだ。そこでガモーは自らの体を使い、一日にティースプーン40杯分の砂糖を60日間にわたって摂取するという実験に乗り出した。『スーパーサイズ・ミー』(04)では明らかに体に悪そうなマクドナルド商品だけを30日間食べるという生活だったが、本作では“ヘルシー”と宣伝されながら実際には大量の砂糖が隠されている食品に焦点を当てる。『スーパーサイズ・ミー』よりもはるかに身近な現実の恐怖、あまい砂糖に隠されたあまくない真実に迫る!

 引用:http://amakunai-sugar.com/introduction/

 

www.youtube.com

 

監督のカラダを使って社会実験をするドキュメンタリー映画となっており、その実験の様子だけでなく、発展途上国の砂糖を巡る現状や各企業の思惑などにも迫るジャーナリズムにも含みがある作品です。

 

あまくない砂糖の話(吹替版)

あまくない砂糖の話(吹替版)

 

 

自分はこういう映画は吹き替えで観るようにしています。誤訳やニュアンスが違うかもしれないので、可能であれば吹き替え+英語字幕にします。

 

感想

ストーリーどうこうという映画ではないですし、砂糖がカラダに悪影響を与えるという結論はタイトルから予想できるので、ネタバレありで感想を書いていきます。

 

いま自分は健康的なカラダになるべくちょっとしたダイエットをしているので、今回のテーマは非常に興味深いものでした。摂取カロリーを抑えることを考えて、脂質や炭水化物を取り過ぎないようにとやっていますが、この映画を観て、それに加えて砂糖の摂取量を考えなければいけないと思いました。

 

qboekendorp.hatenablog.com

 

自分自身の生活を思い出してみると、食事は炭水化物が中心、ジャンクフードやファストフードを気にせずに食べていました。それに加えて、いま考えれば相当ヤバいんですが、一晩で1.5リットルのペプシを日常的に消費していました。

 

砂糖とカフェインの力で徹夜で作業して、寝不足をレッドブルなどのエナジードリンクでどうにかする、というその場しのぎの生活です。 

 

体調を崩すことが多いだけではなく、おそらく血糖値の上がり下がりが極端で躁鬱状態になっていたように思います。ちょっとの間は元気でても、その後の落ち込みが激しく、また糖分を欲するようになる。そのダメなスパイラルに陥っていました。

 

そういった生活からは一応脱出しつつあるんですが、いまでもやっぱりどうしても糖分を欲して精神の乱れが生じるときがあります。それほど砂糖のパワーは強いんだということを実感しています。

 

さて、今回の映画のポイントを3つにまとめて紹介したいと思います。

  1. 健康食を食べていても知らないうちに砂糖はたくさん摂取している。
  2. 同じカロリー摂取量でも砂糖の摂取量で健康状態に大きな違いがある。
  3. 食品業界は砂糖の健康への悪影響や中毒性を知っておきながら隠蔽している。

 

1.健康食を食べていても知らないうちに砂糖はたくさん摂取している。

冒頭でも登場している「スーパーサイズミー」では毎日マクドナルドを食べるという実験でしたが、この映画がイマイチ説得力を持たないと思うのが、実験で食べている食事は自分たちが食べている食事とは離れすぎている点です。

 

スーパーサイズ・ミー [DVD]

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これを観た人は「そんなもん毎日食べていればカラダ悪くするに決まってるだろ」と思うと思います。

 

では、この映画ではどうかというと、「スーパーサイズミー」のようなエクストリームな食事はしていません。

 

ジャンクフードやお菓子などは食べずに、シリアルやヨーグルトといった低脂肪な食品やコーヒーやジュースといった日常的に飲まれているもので1日160gの砂糖を摂取するというルールを作ります。

 

1日180gという量はオーストラリア人の平均的な摂取量から来ています。

 

予告編では食事に砂糖をぶっかけて食べているシーンが映し出されていますが、これは途中1日だけ普段摂っている砂糖を可視化して食べてみたというシーンです。なので、ソースなどに入っているはずの砂糖分をかけて、ソースの代わり食べています。

 

ジャンクフードやお菓子であれば砂糖を摂っているということは意識されますが、例えば野菜ジュースに入っている砂糖はあまり意識されません。これまで脂肪が肥満の原因と言われてきたため、低脂肪の食品が健康食とされてきました。しかし、そういった食品を選んでいても自然と砂糖を摂取してしまいます。

 

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引用:http://webneo.org/archives/38287

 

2.同じカロリー摂取量でも砂糖の摂取量で健康状態に大きな違いがある。

監督は上記のような食事をしながらも摂取カロリーは2300kcalと平均的で、しかも運動も欠かさずにやっています。

 

実験をはじめる前と後では摂取カロリーも消費カロリーも大きく変わらず、変わったのはそれまで自然食を食べるようにしていたのを、砂糖を平均的な量を摂るようにしただけです。

 

それなのに2ヶ月で体型が変わり、内蔵に負担がかかってしまうカラダへと変貌してしまっています。

 

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引用:http://webneo.org/archives/38287

 

3.食品業界は砂糖の健康への悪影響や中毒性を知っておきながら隠蔽している。

最後にジャーナリズム的なところまで切り込みます。

 

砂糖はカラダに悪影響を与えるだけではなく、中毒性もあるそうです。砂糖を絶とうとしても知らない間に摂取してしまい、日常的に摂取していると砂糖がないとしんどくなってしまう。そういった状況にいまの食生活はなってきてしまっています。

 

劇中ではアボリジニの食生活について紹介しています。

 

それまで前時代的な食事をしてきたところに炭酸飲料がやってきたことで生活が激変してしまいます。町中が炭酸飲料を消費するようになり依存性になってしまいます。低所得の人たちにとってみれば砂糖や炭水化物は手軽にエネルギーになるため、高い野菜やタンパク質を摂ることよりも優先されてしまいます。

 

企業は当然のようにビジネスチャンスとばかり砂糖の入った食品をどんどん売り込んでいきます。このへんの話は町山さんが語る映画「FED UP」でも詳しく語られています。

 

www.youtube.com

 

お金がないだけではなく、正しい教育も受けられないので栄養学はおろか砂糖や炭水化物という考え方すらないなかで、こういった状況を変えるのはなかなか容易ではありません。

 

劇中ではかなり小さい頃からマウンテンビューを飲み続けていて歯を総入れ歯にしなくてはいけなくなった少年も出てきます。

 

news.aol.jp

 

これを観て、世界の知能が崩壊してしまった世界を描いた映画「26世紀青年」の、植物にゲータレードをあげているシーンを思い出しました。

 

 

日本でも水素水などといったエセ科学的な商品が流行している状況を考えると、似たようなことが起きないとも言えないように思います。炭水化物の摂りすぎがいけないというのがいき過ぎて、幼少期に炭水化物を摂らせないような親はそこそこいる気がします。

 

では、どうすればいいのか

この3点を踏まえてどうすればいいのかというと、監督はインタビューでこのように語っています。

 

――日本の女性はスイーツ大好き。疲れたときに甘い物が食べたくなることは多いです。
砂糖が体に及ぼす影響はわかるのですが、でも食べないのも寂しい。そう思うことは砂糖に毒されていることでしょうか?

デイモン・ガモー監督

「世界中の人が、疲れたら甘い物食べたいと思っているでしょう(笑)。絶対に食べちゃダメなんてことはないんですよ。
ただ毎日そういった甘い物を食べて、なおかつ、炭酸飲料など甘いジュースなどを飲んでいると、それは体に問題が生じるかもしれない。
気を付けたいのは甘い物を食べる量。そこに気を付ければいいと思う」

 

――砂糖と上手に付き合っていく方法はありますか?

デイモン・ガモー監督
「一番大切なのは、家を安全にすることです。
部屋のあちこちにお菓子が置いてあったら手が伸びるでしょう。甘党の人がスイーツを絶つと3日目あたりからキツくなると思います。
そういうときはバナナやドライフルーツを食べるといいですよ。繊維と糖質を一緒に摂取すると消化がよくなりますから。
そうするうちに“甘い物が食べたい”という欲求が薄れていくと思います。あとはナッツやアボガドなどでエネルギーを補えばいいでしょう」

引用:http://trilltrill.jp/enta/articles/60486

 

trilltrill.jp

 

食品添加物もそうですが、よほどお金をかけて気をつけて食事をしない限りは砂糖を摂取することから逃げることはできません。また、これまで砂糖を日常的に摂る生活をしていた場合、そこから抜け出すのは容易ではありません。

 

同じ砂糖を摂るにしてもその量を意識しているのかどうかというのは重要なことだと思います。知らず知らずのうちに摂取している分を意識下に置くだけで変わるかもしれません。

 

ただ、問題なのは成分表示に砂糖の量は書いていないので、推測するしかないということでしょうか。

 

ちなみに、WHOの推奨摂取量は1日の摂取カロリーの5%、24~25gぐらいだそうです。

 

gigazine.net

 

注目したいのは食物繊維と低GI

砂糖が与える悪影響として大きいとされるのが血糖値の上下とインスリンです。

 

砂糖を摂取することで大量のエネルギーが血液に流れ血糖値が上がります。そして、それを下げようとインスリンが分泌されます。このプロセスがあまりカラダによくないようです。

 

人工甘味料についてもカロリーはゼロだったとしても、監督はこのようなプロセスが起きてしまったり、余計糖分を欲するようになってしまう可能性を否定していません。

 

このプロセスがなるべく起きないためには砂糖を摂らないのが一番いいわけですが、一緒に食物繊維を摂るのがいいそうです。果物にも糖分が含まれていますが、食物繊維が含まれているために吸収が遅くなり、満腹感も得られやすくなります。

 

果物をジュースにしてしまうと糖分だけを抽出してしまう結果となり、糖分の吸収は早くなり、満腹感も得られにくいので血糖値が上がりインスリンが分泌されてしまいます。

 

よく「脂肪の吸収を抑える」みたいなこと書いてあるお茶は食物繊維の一種である難消化性デキストリンが入っており、その効果で一緒に食べた食事の糖の吸収が遅くなるらしいです。

 

www.otsuka.co.jp

 

ただ、わざわざトクホのお茶飲まなくても粉末で売っているのでそれ飲んだ方が経済的という話もあるようです。

rbs.ta36.com

 

400gで1000円もしないので、単純にダイエットするだけなら飲んでみてもいいかなとは思いますが、 カロリー制限している上に大切なエネルギー源の吸収を悪くするのはあまり得策ではない気がしています。どうしてもカロリー摂取量が減らせない人にはいいかもしれません。

 

 

あとは、炭水化物をとるにしても低GIを意識することでしょうか。

 

matome.naver.jp

 

GI値とは「glycemic index」の略で、炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値のことです。

 

xn--gi-ho3cu0sev9g.jp

 

とりあえず、この監督のようにいろいろと試してみて何が一番自分に合っていて身体面も精神面も健康的にいられるのか探すことが重要だと思います。

 

というわけで、「あまくない砂糖の話」についてでした。

 

Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)