Written by HOMMURA Kyohei. (@YouTube&@Twitter&@Facebook)
今回は小学生の試合の勝敗をジャンケンで決めることについて書きたいと思います。
引用:stone-paper-scissor • “Architecture is much more than art. And it is by...
ジャンケンでの決着
フラッグフットボールでは同点で前後半を終えた場合、延長戦を行うオーバータイム、もしくはトライフォーポイントを繰り返すタイブレークの2通りのやり方があります。多くの場合はタイブレークが採用され、最初の1本目からサドンデス形式となっています。
このやり方を採用しているのは一番時間が掛からず、かつフットボールとして決着がつくので納得しやすいからだと思います。
ただ、大会運営上、タイムスケジュールに余裕がない場合はどちらも採用せずに代表者のジャンケンによって決着をつけるケースがあります。例年「ハドルボウル」ではそのようなルールになっており、毎大会でジャンケンによる決着がなされます。
小学生の場合
このジャンケンによる決着についてですが、個人的には小学生の試合でやって欲しくないと思っています。
その理由は小学生は「ジャンケンに強い弱いがある」と思っているケースがあるからです。もしかしたら大人も心理学とかテクニックとかでそう思っているかもしれませんが、そういうのはとりあえず除いておきます。
ジャンケンに強い弱いがあると思っていると、本来はジャンケンは運ゲーであるにも関わらず「あいつがジャンケン弱いせいで試合に負けた」という感情を持ってしまいます。
ある程度、理解があればチームキャプテンがやってくれたことだから文句は言わないというところで収まると思うのですが、そうならない場合がめんどうです。
大人で当てはめてみると、例えばほぼ完全に運が左右しない「将棋」で決着を決めるとなれば間違いなく違和感を持つはずです。それは「試合における強い弱い」と「将棋における強い弱い」は関係ないとわかるからであり、そのような決着は望まれていないからです。
小学生にしてみれば、程度の問題はあるにしても、将棋で決めようがジャンケンで決めようが「試合とは別競技で強い方の勝ち」という捉え方ができてしまう可能性があります。
チームキャプテン同士でジャンケンとなれば盛り上がりますし、勝てれば自らの力よって勝ったという感覚はいいかもしれませんが、それと同時に「自分がジャンケン弱いから試合に負けた」、「あいつがジャンケン負けたせいで試合に負けた」という感情を生むのは好ましくないと思っています。
代替案
だったらどうするかと言えば難しいです。というのも、やはりジャンケンが手っ取り早いからです。
とりあえず、コイントスで決めた方が偶然性があるように思えるのでいいかもしれません。ただ、その場合どちらかだけが表か裏かを選択することになるので、選択できなかった側が負けた場合、なんとなく勝手に決められたように感じてしまう可能性があります。
コインが必要になりますし、ジャンケンと違って勝敗がイマイチわかりにくいのでそこまでよい代替案かと言われれば微妙な気がします。
もし事前にいろいろと準備が可能であれば、ということで一つ代替案を考えました。
それは、5対5のチーム戦でくじ引きをするというやり方です。ただし、単純に10個のクジを10人で引くわけではないです。
クジのチーム戦
まず、10個のクジのなかに○を5個、×を5個用意します。奇数であればいくつでもいいですが、半々のほうが最終的な勝敗差が小さくなるので5個にしました。
この10個のクジを両チーム順番に引いていきます。「先に引いた方が有利」みたいな間違った確率論が蔓延しているようであればABBA方式で引きます。
ポイントになるのはここからで、それぞれ引いたクジは開封せずにチーム5個を全部まとめます。
両チーム5個ずつ揃ったら混ぜてから開封します。ここで○の数が多い方の勝ちとします。
なかなか面倒なやり方ですが、5人で引くということで一人ひとりの責任感は薄れ、引いたクジを一回まとめてから開封することで誰が○を引いたのかというのがわからなくなります。なので、「誰かのせいで負けた」という状況が起こらなくなります。
これを引いた順番に随時開封していくと誰が○を引いたのかというのがわかるだけではなく、3個目の×を引いた人が悪い、みたいな捉え方をされてしまう可能性があります。
なので、誰が何を引いたのかわからないままチームとしていくつ○を引けたのか、というやり方をすることで自分がクジの選択はしているもの「たまたま勝った」「たまたま負けた」という印象を残すことができます。
トランプがちょうどいい
自分が大会で組み合わせの抽選会をするときには毎回トランプを使っています。数字と色とスートがあるので何をやるにしても都合がいいですし、わざわざ紙と鉛筆と袋を用意しなくて済みます。
トランプを使って上記のやり方をするのであればスペードの1〜5とハートの1〜5を用意しておいて、ハートの多かった方が勝ちとするとわかりやすいかもしれません。
トランプ一式さえ用意しておけば簡単にできるやり方だと思うので、もし大事な一戦を簡単にジャンケンで決着つけようとされているようであればこのやり方をちょっと検討してもらえるとうれしいです。
ということで、ジャンケン以外の決着のつけ方についてでした。