Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回は2018年1月3日に行われた「さくらボウル2018」について書きたいと思います。
さくらボウル」とは
さくらボウルとはタッチフットボールの試合で、毎年東京ドームで開催される「ライスボウル」の試合前、もしくは試合後に行われています。
対戦カードは、社会人女子チャンピオン(ファイナルタッチ女子日本選手権優勝チーム)と学生女子チャンピオン(プリンセスボウル優勝チーム)になっています。
23回目となった今回は、ONEPACK(社会人女子チャンピオン)と神戸大学ROOKS(学生女子チャンピオン)の対決となりました。
タッチフットボールについて
簡単にタッチフットボールを説明しておきます。
試合は6人対6人で行われ、タックルの代わりにタッチをすることで相手のボールキャリアを止めることができます。タッチは両足が着いた状態で両手で行わなければいけないので、ダイビングなどはできないルールになっています。
フラッグフットボールではブロックなし、QBランなし、ですが、タッチフットボールでは両方が可能です。また、ファーストダウンは4回で10ヤードとアメフトと一緒で、キックオフやパントもあります。
フラッグフットボールに比べると人数も多く、フィールドも広く、作戦的にできることが多いので、より戦術戦略的にプレーすることができます。よりアメフトに近くなるイメージです。
自分自身、少しだけお遊び程度にやってみたことがあるのですが、フラッグフットボールよりも楽しかったです。ガチでするとまた違ってくるとは思いますが、大学生が部活動に近い感じでやるにはちょうどいい競技だと感じました。
そのときの試合の様子です。
フラッグフットボールよりも比較的接触がありますし、フィールドが広くて運動量が多くなる分、やりはじめるハードルは高くなってしまうかなというのは感じました。
さくらボウル2018
ということで、今回は「さくらボウル2018」をサイドラインで見ることができたので、動画と合わせてレビューしたいと思います。
まず結果は、39-6で神戸大学ROOKSが勝ちました。4連覇だそうです。
一つひとつのプレーを拾っていけば全然互角な印象でしたが、要所要所でインターセプトを奪って、確実にタッチダウンを取ることができた神戸大学ROOKSが全体を見れば圧倒してました。
MVP
MVPを獲得された#23の選手は3TDレシーブ、2INTと「無双」としか言いようがないです。
事前にどんなスカウティングをしていたのかわかりませんし、タッチフットボールは自分は門外漢なので、詳しくはわかりませんが、もう少しそういったプレーヤーがいないサイドで勝負するようなゲームプランがあれば少し違った結果になってたのかなと感じました。
キックオフでも#23をリターナーにさせてしまっていたので、不思議に感じました。もっといいリターナーがいたかもしれないので、外からはその判断の良し悪しはわかりませんが。
QBラン
あとは、QBが走ってゲインできるかどうか、というのが大きいように思います。
というのも、タッチフットボールではフィールドが広いため、スペースがあるなかでの1対1というのは比較的オフェンスが優位に働くように思います。なので、DBはQBランの対処をDLだけに任せるわけにはいかず、パスカバーをしながらも常にQBランへの意識も持っていなければいけません。
パスもランもどちらにも対処しなければいけないという状況を繰り返させられると、DBのパスカバーに綻びがでてきてしまいます。
このへんがフットボールの難しさであり、勝負のポイントだったかなと思いました。
数的有利
タッチフットボールの基本的なポジション配置は、オフェンスはOL3枚、WR2枚、QB1枚で、ディフェンスはDL3枚、DB3枚という感じです。
単純にパスプレーをしようと思ったら、WRが2枚に対してDBが3枚なので数的不利になってしまいます。
それを解消するために、OLをパスプロテクションではなくレシーバーとして使います。そうなってはじめて3対3の数的同数になります。ただ、パスプロを減らしたので、QBはラッシュのプレッシャーのなかでパスを投げなければいけません。
もしくはディフェンス側はラッシュの人数を減らして、LBを置くことになります。そうなると、オフェンス側はまた数的不利になってしまいます。
このへんの駆け引きというか攻防がタッチフットボールでは面白いように感じました。
ONEPACKはどうにか数的有利を作ろうとしていましたが、神戸大学ROOKSのディフェンスはラッシュが早く、プレーサイドを限定させるような動きをしていたために苦戦していたように見えました。
過去動画
過去のさくらボウルの動画があったので載せておきます。
ということで、さくらボウルについてでした。