Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回は、スタートダッシュのコツということで、いかに素早く走るかということについて書きたいと思います。
引用:https://jp.pinterest.com/explore/desean-jackson/
速く走るためには
以前、「4・1ラン」を紹介しましたが、よく言われるような地面を蹴って膝を高く上げるような走り方は効率のよい走り方とは言えません。
いかに力を無駄にすることなく、スムースにストライドを伸ばして走っていくかというのが速く走るポイントになります。
といっても、それは陸上競技においての話で、フラッグフットボールやその他のスポーツにおいては相手の動きに対していろいろと対応して動かなければいけないので、全部が全部を陸上のメソッドでやるわけにはいきません。
ですが、いかに自分のカラダをコントロールして動かしていくのかというのはとても参考になると思うので、これから紹介する話を是非試していただければと思います。
カラダは大きな塊
「ムーブメントスキルを高める」のレビューにも書きましたが、走るという動きは大きな塊であるカラダ、もっと細かく言えば体幹をいかに運ぶか、という話に集約されます。
脚を使ってどうやって大きな塊を移動させるかと考えたとき、どの向きで、どのくらいの大きさで力を加えていくかがポイントになります。
武井壮さんはラジオのなかで、ボーリングの球を思いっきりベチーンと叩いたところで速く転がっていかない、ゆっくり力強く押した方が速くころがっていく、という話をされていました。
つまり、スタートダッシュでドーンと力を加えても速く走ることはできないということです。
ポイントは最初の2歩
では、ドーンとスタートするのではないとしたらどのようにすれば速く走ることができるのか。
もろもろとすっ飛ばすと、最初の2歩をスリ足で走るとうまくカラダを運ぶことができます。
下手くそですが、自分のスタートの動画です。
最初の2歩は足が上がらず、つま先が地面にすりながらスタートしているのがわかると思います。意識としては、膝が構えから最短距離で真っ直ぐでてカラダが引っ張られていく感じです。
これを膝を上げて走ろうとすると下の動画のようになります。
極端に間違えて走ってみてるので不自然ですが、スリ足だと前に力が向かっていたのが、膝を上げて走ると力が上に向いてしまっているのがわかると思います。
スリ足のほうは、構えで曲げられた膝を最短距離で前に出しつつ、股関節を回して前に進めています。こういった走り方をするとその後もスムースに加速動作へとつなげることができます。
マニアックな話になりますが、このレースの第3レーンを走る草野選手(前回大会優勝者)のスタートがとても参考になります。
フラッグフットボールへの応用
この走り方は直線的に走るラッシャーや、ロングパスのコースを走るレシーバーに応用できます。
途中で曲がったりするのは難しいかもしれませんが、しっかりと踏み出した足に体重を乗せて走ることができれば曲がることもできますし、カットを踏んで方向を変えた後の2歩でも使えると思います。
さらに速く走るためには
走り方に加えて鍛えたいのが、脚の「はさむ力」です。
わかりにくいですが、開いている脚をはさむように閉じる力が強くなればより素早く次の一歩を踏めるのでどんどん加速していけます。
走っているときはどちらかの足が地面についた状態で、もう一方の脚を引きつけることになるので、イメージとしては膝がもう一方の膝を追い越していく感じです。
桐生選手や山縣選手のスタートを武井壮さんが分析しています。蹴らずに足が後ろに流れていかないようにするのがポイントらしいです。イメージは同じだと思っています。
このトレーニング方法についてはまた後日紹介したいと思います。
ということで、スタートダッシュのコツについてでした。