Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回は、2018年4月22日(日)に行われたNFL FLAG南関東大会一般&女子カテゴリの参加チーム講習会にて話した内容について書きたいと思います。
RED ZONEで公開する理由
まず、講習会の議事録をこのブログに書く理由について説明いたします。
一番大きいのは全員がほぼ確実にチェックできるメディアだからです。講習会はだいたいはチームの代表者であったり主要なメンバーのみがご参加いただきますが、そこで話した話がどの程度チーム全体に伝わっているのか、ということについて懐疑的でいます。
大会を運営していても、朝の集合のさいにチーム代表者に注意事項を伝えても代表者だけが把握していて、他のメンバーが全然わかっていないと思われる状況は多々あります。ルールについても代表の方と話せばルールについて把握してもらっているのに、試合中は他のメンバーから間違ったルール認識のもとで声が飛んでいることがあります。
本当に伝言が行われているのか、仮に行われていたとしても伝言は正確に行われているのかということについて非常に疑わしいので誰でも閲覧することができるブログに内容を書くことで、メンバー全員が内容をチェックすることが出来ます。
URLをグループLINEに送るだけなので、話を聞いてきた代表者も自分でいろいろと説明するよりも、「これを読んでおいて」とするほうが断然ラクです。
メディアとしてはfacebookグループも使用していますが、こちらはタイムラインで情報が流れていくので後日参照するのがブログよりも難しくなっているように感じています。
なので、大会に関する情報についてはなるべくブログ「RED ZONE」にアップしようと思っています。
ウェブ上にNFL FLAG大会規則の解説を書いていくことで、大会参加に必要なレファレンスが増えてしまう危惧はあります。
ただ、講習会を開催してルールを解説している時点でレファレンスは増えている状態であり、この内容がこの日その会の参加者のみに公開されるものであったとしたら、物理的な条件が加わったさらに高いレファレンスを存在させることになってしまいます。
そういった状況では新規参加チームの参入は難しくなってしまうと考えています。
大会に必要なことがあるのであれば、それは全員にオープンにしていくことが重要だと考えています。
各フラッグ大会について
東日本のフラッグフットボールの大会はいくつか種類があります。
日本フラッグフットボール協会(JFFO)が主催しているのが「NFL FLAG大会」、国際大会を見据えた自主運営で行っているのが「Fリーグ」、日本タッチアンドフラッグフットボール協会(JFTA)が主催し男女ミックスでのルールを採用している「Xフラッグ」などです。
それぞれターゲットは趣旨やターゲットが異なっており、団体やルールが統合するというのは難しいにしても横のつながりをもって運営していこうと模索中です。
その一つの試みとして「Football UNITED」を立ち上げて、それぞれ協力しながらサイトを運営していきたいと考えています。
参加チーム講習会
よく「ルール講習会」とか「審判講習会」とか「ルールすりあわせ会」みたいな呼び方をされる方がいらっしゃいますが、「参加チーム講習会」です。
何が違うのかというと、この会において重要なことは「大会運営」についてであり、その次にルールや審判のやり方であると考えています。ルールであれこれ言う前に、この大会が継続的に開催することを考えなければいけないと思っています。
ですので、今回の内容については、ルール以外のことが多いですが参加者それぞれが大会運営について知っていただくことが必要だと考えていますので、興味のない部分かもしれませんが趣旨をご理解いただければと思っています。
NFL FLAG大会の運営
NFL FLAG大会は、それぞれの地区大会の参加者から構成される「NFL FLAG実行委員会」が中心となって運営されています。JFFOが主催となっていますが、東日本大会、西日本大会、FINAL以外の大会については、各地区の実行委員に業務委託しているというかたちになっています。
いまは一般と女子カテゴリはホンムラが担当していますが、これから規模が大きくなってきたり、他の地区での大会が増えていくことを考えると、もう少し各参加チームによる運営協力が必要となります。
参加チームのみなさまには大会運営について今後ご協力をお願いすることがあると思います。よろしくお願いいたします。
ちなみに、JFFOは学校体育における普及活動を中心としています。全国からフラッグフットボールの作戦を募集する「作戦コンクール」という企画もやっています。
アシスタントチーム
2018年春大会より試験的にやることにしたのが「アシスタントチーム」です。
その日参加しているチームのなかで運営の補助をしてくれるチームを募集します。普段ホンムラがやっているような、フィールド設営、備品管理、動画撮影、スコア確認、審判の補助などです。
今後、ホンムラが不在のケースもでてくる可能性があるので、参加チームだけでのその日の運営が成り立つように少しずつ準備をしていきたいと思っています。なにをどのようにしていくのかというのは、やりながら考えていきたいと思っています。
なお、アシスタントチームに志願したチームにはインセンティブとして、その日が優先的に参加できるようになります。
今回の日程では日曜日開催が限られているので、そういった日にアシスタントチームに志願してもらえれば参加希望チームが多い場合でも優先的に参加することができます。
試合動画の撮影については、現在はホンムラ個人所有のスマホで撮影しています。ただ、電池持ちが悪くできたらハンディカムが欲しいのですが、高いのでスポンサー募集中です。試合動画の右上にロゴ表示とかもできます。
映像の内容についても本当は初心者が見てもわかるように編集したいところですが、そこまで手が回らないので技術力をお貸しいただける方いましたらお願いいたします。
YouTubeチャンネル
試合動画については下記のチャンネルにて公開しています。
チャンネル登録や各動画に「高評価」を押していただけると検索に強くなるのでより多くの人に見てもらえることができます。フラッグフットボールよりもタッチフットボールのほうがダントツで視聴回数多いので是非お願いします。
南関東大会の参加費について
2018年春大会の参加費は2017年秋大会と変わらずチーム参加費5000円に加えて、年齢別の個人参加費となります。
春大会はこのお金すべてが南関東大会および東日本大会の運営に充てられますが、秋大会についてはチーム参加費5000円は東日本大会、西日本大会、FINALの運営費に充てられます。
南関東の一般&女子カテゴリについては例年、春大会のチーム参加費5000円で得点板やホイッスル、用具をいれるバッグなどの備品を購入しています。
30歳以上は1500円/人と参加費が増額してしまいましたが、なるべく若いチームが参加しやすい環境を作っていきたいと考えているのでご理解のほどよろしくお願いいたします。
各大会のスケジュール
2018年春大会では、南関東大会の他に、北関東大会、東北大会、甲信越大会を開催する予定です。
南関東大会のダブルエントリーが可能で、優勝チームは東日本決勝大会に出場することができます。ただし、各地区大会のみ参加しているチームが優先となります。
東日本決勝大会は、南関東大会からプレーオフを勝った4チーム、ワイルドカード決定トーナメントを勝った1チーム、各地方大会代表3チームの計8チームによって開催する予定です。
南関東大会の会場
今回から、成田市にあるグラウンドも使用して大会を開催することになりました。人工芝のいいフィールドですので是非積極的にご参加いただければと思います。
品川の会場については、駐車場は絶対に使わないようにお願いいたします。最終的に、協力いただいている東京海洋大の学生や他団体に迷惑が掛かります。
大会規則について
ここからは大会規則についてです。
2018年度版がリリースされていますが、2017年度版と変更はありません。下記はそれぞれの項目に対する解説です。
ディレイ・オブ・ザ・ゲーム
オフェンスチームはレディ・フォー・プレーが掛かってから15秒以内にプレーを開始しないと反則になってしまいます。
ただ、2017年春大会のプレーオフのさいに猛暑となり、ディレイ・オブ・ザ・ゲームが多発したことも考慮し、あらゆる大会において運営者の判断によって15秒から25秒に延長することができます。両チーム同士の申し合わせでの変更はできません。
主審のレディ・フォー・プレーについては、とくに急ぐ必要はないのでしっかりと確認した上で掛けるようにしてください。
ウォータータイムアウト
南関東大会でのウォータータイムアウトは、特に時間を決めずに両チームサイドラインに戻って給水したらすぐに試合開始するという形式を取っていました。
しかし、給水のさいにサイドラインでハドルしてしまうと試合開始が曖昧になってしまうこともあり、時間を設定することにします。
ウォータータイムアウトは30秒とします。
スクリメージライン上の攻防
NFL FLAG大会規則では、オフェンスプレーヤー、およびディフェンスプレーヤーがスクリメージラインを越えているかどうがの判断は地面に接地しているところで判断します。
なので、頭がでていても足がスクリメージラインを越えていなければスタート時の反則になりません。
そうなった場合に、スクリメージラインを挟んでオフェンスプレーヤーとディフェンスプレーヤーとの上半身同士が重なり合う状況が考えられます。
基本的にはレシーバーはディフェンスプレーヤーを避けなければいけません。なので、接触があればオフェンスの反則になります。ですが、オフェンスプレーヤーは静止しなければいけないため、ディフェンスプレーヤーのやりようによっては避けるのが難しい状況もでてきてしまいます。
そういった場合については、大会規則のディフェンスの項目にある「選手は相手と接触をしないように努めなければならず、接触行為並びに接触につながる行為をしてはならない」および、反則項目にある「攻撃側選手いぶつかった」に抵触するとし、ディフェンスの反則とします。
これらは審判の裁量によって判断されます。
オフェンスのスタート時の反則
オフェンスプレーヤーがスタート時の反則をした場合、例えば静止をせずにプレーを開始したケースにおいてはホイッスルを吹いてプレーを止めます。
これは、わかりにくいですが「反則の施行」の「③プレー終了時から次のスナップ前に発生した反則は、直ちに反則を適用し罰則を施行する。」において、スタート時の反則はスナップ前に発生した反則と見なされるため、直ちに反則を適用します。
この記述はわかりにくすぎて変更しようとしたのですが、そのままになっています。
審判ガイドの「罰則の施行」には「オフェンスのスタートに関する反則が発生した場合には。笛を吹き、ファウルマーカーを投げ、試合を止める。」とあります。
オフェンスにスタート時の反則が発生していたにも関わらず笛が鳴らなかった場合でも、遡ってスナップ時にボールデッドとします。仮にインターセプトがあったとしても被反則チームのディフェンスは反則を辞退してインターセプトを有効とすることはできません。
ディフェンスにおいて7ヤード離れているラッシャーが静止しなかった場合については、そのプレーヤーがスクリメージラインを越えなければ反則とはならないため、静止していなかったとしてもホイッスルを吹いたり、イエローマーカーを投げる必要はありません。
7ヤード離れて静止していないプレーヤーがスクリメージラインを越えた場合にのみイエローマーカーを投げるようにしてください。
パスカット時の注意
オフェンスプレーヤー、ディフェンスプレーヤーのどちらにも「接触をしないように努めなければならず、接触行為並びに接触につながる行為をしてはならない」と大会規則に明記されています。
ですので、空中にあるボールを競り合う際に、後ろの肩口から手を伸ばしたり、身体を預けるようにしたりすることはできません。仮に接触せずにボールに先に触れていたとしてもその後に接触することが容易に予期できる状況であれば「接触につながる行為」と見なしてください。
ディフェンスプレーヤーはパスカットするときには、パスキャッチしようとしているレシーバーの横からいくようにしてください。
なお、ディフェンスプレーヤーがレシーバーと接触した場合、10ヤード罰退でオートマチックファーストダウンとなりますが、シチュエーションによっては反則を犯してでもパスキャッチを防いだ方が合理的なときがあります。
審判団が故意に反則をしてパスキャッチを防いだと判断した場合については「アンスポーツマンライクコンダクト」を適用してください。罰則については審判団で協議した上で各チームのキャプテンに説明してから施行してください。
反則がなければタッチダウンの可能性が高かったと判断すれば認定タッチダウンとすることも可能です。ディフェンスが悪質と判断した場合は退場処分や没収試合とすることもできます。
QBの足が出たとき
最初にスナップを受けたオフェンスプレーヤーがパスを投げるときに足がスクリメージラインを越えていた場合はバイオレーションとなり、その時点でボールデッドとなります。
なので、仮に投げられたパスがインターセプトされたとしても無効になります。
最初にスナップを受けたオフェンスプレーヤー以外がパスを投げるときに足がスクリメージラインを越えた場合については、反則になります。ただし、越えた時点でボールデッドにはならないためディフェンスはプレー終了時に反則を適用するのか辞退するのかを選択することができます。
センターへのピッチ
QBとラッシャーの間に位置しているセンターに早いタイミングでトスした場合、ラッシャーがいこうと思っていた走路に急にボールキャリアがいることになります。
少なくともセンターへのパスが成立している時点でラッシャーはラッシャーではなくなっているので、ラッシャー妨害にはなりません。
ボールキャリアとディフェンスプレーヤーという関係性になるので、基本的にはボールキャリアがディフェンスプレーヤーを避けなければいけません。ただし、センターが取った瞬間については避けることは困難なのでそのタイミングで接触してしまった場合についてはディフェンスの反則になるのが妥当だと思います。
2人で保持している場合
2人でボールを持っている(触れている)場合については2人ともがボールキャリアとなるので、その状況においては2人どちらかのフラッグが取られた時点でボールデッドとなります。
ハンドオフについて
隠しながらハンドオフをするさいに、主審および他の審判団が認知できなかった場合にはハンドオフ不成立とします。触れた触れていないというレベルでやりとりされてしまってはジャッジのしようがありません。
なお、2人でボールを持っている(触れている)状態ではハンドオフはまだ成立したことにはなりません。
なので、このタイミングで7ヤード以内にいるディフェンスがスクリメージラインを越えることはできません。
先にボールを持っていたプレーヤーがボールから手を離し、完全にもう一方のプレーヤーにボールキャリアが移ったタイミングでハンドオフ成立とします。
ミスホイッスルについて
本来のボールデッドではないタイミングでホイッスルが鳴らされたときには、そのホイッスルが鳴った時点でボールデッドとするか、プレーをやり直すかをオフェンスチームが選択できます。
ミスホイッスルがなかった場合のボールデッド地点は選ぶことはできません。
ボールが空中にあるときにミスホイッスルがあった場合についてはその時点でボールデッドとし、プレーはやり直しとなります。
審判用具について
ホイッスル持たずに審判をやる人をたまに見かけますが、ありえません。
ホイッスル、イエローフラッグ、マーカー(白or緑)は全員持ってください。ホイッスルはボールデッドのたびに審判団全員が吹くようにしてください。ホイッスルは本部で貸し出しています。
審判の位置について
バックジャッジはかならずディフェンスプレーヤーよりも後ろに位置します。
7ヤード地点付近にいたままだとプレーの邪魔になります。かならず審判団4人のなかにプレーヤー10人を入れて見るようにしてください。
主審はQBの後ろ、7ヤード地点を見ているフィールドジャッジがいるサイドに少し寄って、他の審判団が準備できていることを確認した上で「レディ・フォー・プレー」を掛けます。
バックジャッジは主審の対角、スクリメージラインを見ているサイドジャッジがいるサイドに寄ってプレーを判定します。
ルールテストについて
大会規則は、試合をより安全に公平に楽しく行うためのものになります。
お互いがしっかりとルールを把握した上でプレーするのがスポーツマンシップだと思っています。
レアケースの細かいことについて熟知する必要は必ずしもあるとは思いませんが、試合進行と安全確保の部分についてはどのチームのどのプレーヤーにもわかっていてもらいたいと考えています。
ですので、参加チームの方々にはWeb上でできるルールテストに受験していただきたいと思っています。
大会エントリー後に全参加チームを対象で実施します。詳しいことは決まり次第ご連絡します。
ゴリラゴールド
全然関係ないですが、グローブに滑り止めを使うのはルール上、何も問題ないです。
グリップ力の弱まったグローブに使うと復活するので、よかったら下から買って試してみてください。
ということで、NFL FLAG南関東大会の議事録でした。