RED ZONE

RED ZONE

フラッグフットボールやアメフトについてあれこれ書きます。~武器はたゆまぬ K.U.F.U.~

フラッグをゲーム化する

Sponsored Link

f:id:boekendorp:20180528223723j:plain

今回はフラッグフットボールをゲーム化する可能性について書きたいと思います。

 

よくアメフトやフラッグフットボールの作戦の選択について、「じゃんけん」に例えることがあります。

 

つまり、作戦の勝ち負けというのは3すくみの関係性のようなものがあり、

 

相手オフェンスの作戦Aに勝つには、ディフェンスはaの作戦を選択しなくてはいけないが、作戦Bがくれば負けてしまう。そのためにはbの作戦をしなくてはいけないが、その場合、相手が作戦Cには負けてしまう。

 

というように、優位作戦を追っていくと「A→a→B→b→C→c→A→…」と円環してしまいます。

 

厳密に言うと、オフェンスとディフェンスがあるので、作戦については非対称であり、それぞれ勝った場合負けた場合でリターンが違うので、じゃんけんよりももっと複雑です。

 

リターンが違うという関係性でいえば、「パー」「チョキ」で勝てば6歩進めるのに「グー」で勝つと3歩しか進めない「グリコじゃんけん」に近いのかもしれません。

 

先日話題に出した「ゲーム理論」で言えば、アメフトもフラッグもじゃんけんと同じ「同時進行ゲーム」に分類されます。

 

ゲーム理論でフラッグフットボールを最適な戦略を見つけるモデルをうまく作りたいと思っているのですが、それはそれとして、今回のテーマである「フラッグのゲーム化」の「ゲーム」はゲーム理論のゲームではなく、カードゲームのゲームです。

 

 

フラッグフットボールは前述の通り、じゃんけんと同じ同時進行ゲームと捉えることができるので、オフェンスとディフェンスが同時に作戦を出してどれだけ進めたか、というカードゲームみたいなものにして遊べるのではないかと考えました。

 

 

というわけでルールを考えました。

 

 

用意するもの

 

・作戦カード……オフェンスとディフェンスそれぞれ4種類。トランプとかで代用可。

 

・サイコロ……3個

 

・フィールドポジションを示す紙……B5ぐらい。

 

これだけです。

 

ゲームの流れ

 

1.先攻後攻を決めます。これはフラッグと同じ流れでOKです。

 

2.オフェンス、ディフェンスはそれぞれ4枚の作戦カードから1枚作戦を選び、オフェンスの「Ready Set Go」の合図で同時にカードを出します。

 

3.オフェンスの作戦によって2~3個のサイコロを振る。

 

4.ディフェンスの作戦によって、ランであればゲイン数、パスであれば成否を判定。

 

5.3と4によって算出された分だけゲインして、フィールドポジションを変更していく。

 

6.4回攻撃で15ヤード進めればファーストダウン獲得、そこからさらに4回攻撃で15ヤード進めればタッチダウン。

 

 

フィールドポジションとダウン数から相手がどのような作戦を選択するのかを読んで、作戦を決めていきます。

 

 

作戦

 

・オフェンスの作戦は4種類です。

 

1.Dive Run

2.Open Run

3.Short Pass

4.Long Pass

 

・ディフェンスの作戦も4種類です。

 

1.2-3 ZONE

2.3-2 ZONE

3.4-2 ZONE

4.5-0 ZONE

 

小学生ルールで作ってあるので、これまでこのブログで書いてきた作戦とは少し違います。

 

作戦の優劣

 

オフェンスとディフェンスの作戦の組み合わせによってリターンが異なります。

 

【オフェンス】

 

1.Dive Run

サイコロを2個投げて合計値から以下の数を減らした分だけ進む。

☆はその作戦への有効度を示します。

vs 2-3……-5y ☆☆

vs 3-2……-3y ☆☆☆☆

vs 4-1……-4y ☆☆☆

vs 5-0……-7y ☆

 

 

2.Open Run

サイコロを3個投げてその合計値から以下の数を減らした分だけ進む。

vs 2-3……-5y ☆☆☆

vs 3-2……-7y ☆☆

vs 4-1……-6y ☆☆☆

vs 5-0……-10y ☆

 

 

3.Short Pass

サイコロを2個投げてその合計値進めるが、以下の目が1個でも出ればパス失敗とし進めない。

vs 2-3……3 ☆☆☆☆

vs 3-2……2,4 ☆☆

vs 4-1……3,6 ☆

vs 5-0……6 ☆☆☆

 

 

4.Long Pass

サイコロを3個投げてその合計値進めるが、以下の目が1個でも出ればパス失敗とし進めない。

vs 2-3……1,2,6 ☆

vs 3-2……1,5 ☆☆☆

vs 4-1……3,6 ☆☆

vs 5-0……1 ☆☆☆☆

 

 

【ディフェンス】

ただオフェンスの関係性を反転しただけです。

 

1.2-3 ZONE

vs Dive……-5y ★★★

vs Open Run……-5y ★★

vs Short Pass……4 ★

vs Long Pass……1,2,6 ★★

 

 

2.3-2 ZONE

vs Dive……-3y ★

vs Open Run……-7y ★★★

vs Short Pass……2,4 ★★★

vs Long Pass……1,5 ★★

 

 

3.4-1 ZONE

vs Dive……-4y ★★★

vs Open Run……-6y ★★

vs Short Pass……3,6 ★★★★

vs Long Pass……1 ★★★

 

 

4.5-0 ZONE

vs Dive……-7y ★★★★

vs Open Run……-10y ★★★★

vs Short Pass……6 ★★

vs Long Pass……1 ★

 

 

何度かプレーしながらパワーバランスを調整したのですが、もしかしたらずっと同じ作戦で勝てる設定になってるかもしれません。

 

このゲームは小学生やフラッグをはじめたコーチがゲームをしながら作戦的な駆け引きをおもしろいと思ってもらうところを目的としています。

 

実際の作戦の優劣とゲームバランスと調整しなくてはいけないところはたくさんあると思いますし、例えば、必殺技カード的なノリで、

 

オフェンスであれば「ヘイルメアリーパス」や「キラーホーネット」、ディフェンスであれば「CBブリッツ」とか「Sブリッツ」など、1試合で1回だけ使えて極端な数値に変更できる、みたいな設定があるとおもしろいと思いますし、

 

パスプレーでパス失敗の目がゾロ目で出てしまったらインターセプトとかさらにゲームを複雑化するとよりフラッグっぽくなる気がしています。

 

 

カードゲームの感じで作っていましたが、アプリでできたらおもしろいと思い、C言語でベースだけは完成しています。

 

これが本当におもしろいかどうなのかよくわかっていないので、実際に小学生に導入したことはないんですが、よかったら大人同士でもお遊びでやっていただいてご意見いただけるとうれしいです。

http://www.flickr.com/photos/24888071@N07/3176498029

photo by Bindaas Madhavi

 

 

ということで、フラッグのゲーム化の可能性についてでした。

 

Kyohei