今回はアルティメットという競技について書きたいと思います。
以前、ライフキネティックトレーニングについての記事で少し触れましたが「アルティメット」という競技があります。
簡単に言うと、フライングディスク(フリスビー)を使ったバスケットとアメフトを合わせたようなスポーツです。
このアルティメットという競技、何が究極かというと、
アルティメットとは英語で「究極」という意味であり、フライングディスク競技の中で、走る・投げる・跳ぶといった様々な能力が要求されることから、名前の通り究極のスポーツであるということから名付けられた。
ということらしいですが、もう一つ究極的な特徴があります。
それは、「審判がいない」ということです。
審判がおらずセルフジャッジで判定をする他のスポーツには「ゴルフ」や「カーリング」がありますが、どちらも静的でそこまで審判を必要としているわけではありません。
しかし、アルティメットはサッカーやバスケのようにかなり動的で、判定は押した押してないなどの曖昧なものもあります。
審判なしで試合を成立させるためにアルティメットには「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」というものがあります。
これにもとづいてプレーヤーは反則しないという前提にあるそうです。
「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」
1.1 アルティメットは、接触禁止、セルフジャッジ制を用いた競技スポーツであり、すべての選手はこのルールに忠実でなければならない。アルティメットは、「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」という各選手のフェアプレイに対する責任感の上に成り立っている。
1.2 本公式ルールは、いかなる選手も意図的にルールを破ることはないという前提で、反則に対する厳しい罰則は定めず、試合上で起こりえる状況を想定し試合をスムーズに進行させるための方法を示している。
1.3 選手は競技者であると同時に、審判としての役割をも果たすという認識をもつ必要がある。チーム間の議論が発生した場合、選手は以下のことが求められる。
1.3.1 ルールを熟知していること。
1.3.2 公正かつ客観的に判断すること。
1.3.3 正直であること。
1.3.4 明瞭かつ簡潔に意見を述べること。
1.3.5 相手チームの意見をしっかりと聞くこと。
1.3.6 他者に敬意を持った言葉遣いを心がけ、問題の解決は可能な限り速やかに行うこと。
1.3.7 試合を通して、首尾一貫したコールを行うこと。
1.3.8 その後のプレイに重大な影響がある場合にのみ、コールを行うこと。
1.4 競争心の高いプレイは奨励されるが、対戦相手を敬う気持ち、ルールの順守、プレイを楽しむ気持ちを、常に心がけながらプレイすること。
1.5 「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」の精神に則った、アルティメットに相応しいと考えられるマナー(行動)を以下に示す。
1.5.1 チームメイトが誤ったもしくは不必要なコールをした場合、およびファールやバイオレーションをした場合に注意すること。
1.5.2 コールが不必要なものだったと判断したときには、そのコールを撤回すること。
1.5.3 相手チームの選手の良いプレイや「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」の精神を称賛すること。
1.5.4 相手チームに自己紹介をすること。
1.5.5 意見の相違や挑発行為に対して冷静に対応をすること。
1.6 「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」の精神に違反し、いかなる選手もとるべきではない行為を以下に示す。
1.6.1 相手に危害を及ぼすような危険なプレイや、相手選手に対して攻撃的な態度をとること。
1.6.2 意図的に反則行為を行ったり、ルールに違反したりすること。
1.6.3 相手チームを嘲ったり、威圧すること。
1.6.4 得点に際して、相手に不快感を与えないこと。
1.6.5 相手チームからのコールへの仕返しとして、コールをすること。
1.6.6 相手チームにパスを要求すること。
1.7 チームは、「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」の精神を大切にし、以下のことが求められる。
1.7.1 チームメイトにルールや「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」の精神に則ったマナー(行動)を正確に教えること。
1.7.2 「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」の精神に反した行動を取った選手に対して注意すること。
1.7.3 「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」の精神に対する向上を図るため、相手チームに対しても、建設的な意見・提案をすること。
1.8 初心者がルールを知らずに違反行為をした場合には、経験者がその違反行為に対する説明をする義務がある。
1.9 経験者は、初心者や若手を含む選手の試合において、ルールや試合中の議論に対するアドバイスをすることができる。
1.10 ルールは、直接プレイに関わっていた選手、もしくはそのプレイを最も客観的に捉えられることができる選手によって判断されるべきである。キャプテン以外のプレイヤーでない人(プレイヤーの14人以外の選手)は、ルールの判断に関与すべきではない。ただし、ルールの確認や、「ダウン」とラインに関して適切なコールをするために、プレイヤーでない人に対して意見を求めることができる。
1.11 全てのコールに関して、コールをしたプレイヤーとキャプテンが責任を持つ。
1.12 プレイ中のコールもしくはその他の問題に対し、協議の結果として双方の合意が得られない場合には、ディスクをコール前もしくは問題発生前にディスクを持っていたスローワーに戻し、プレイをやり直すこととする。
読んでみると当たり前のことで、これが守られる前提であれば審判は必要ない、という考え方のようですが、だいたいのスポーツは守られないときがあってそんなときに参考・参照(refer)になる人としてレフリー(Referee)が誕生したわけで理想的であるものの、実際にどんな感じなのか気になるところです。
「トラの門」という番組で特集をしていたのですが、最近は試合後にこの「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」が守られていたかどうか相手チームからの評価があるそうです。
フラッグフットボールでは4人の審判がいますが、QB以外の9人が入り乱れて動き回り、そのなかで接触を取り締まるというのは正直厳しく、フラッグフットボールにも「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」が必要です。
ルールをちゃんと把握しないままプレーしているプレーヤーもたくさんいると思うので、このブログでもルールについて書いていきたいと思います。
ということで、アルティメットについてでした。
Kyohei