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フラッグフットボールやアメフトについてあれこれ書きます。~武器はたゆまぬ K.U.F.U.~

フラッグフットボールの指導案の作り方 vol.5「楕円形ボールの必要性」

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Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)

学校体育でのフラッグフットボールについて第5弾です。

前回はスナップが必要かどうかということを書きましたが、今回は使用するボールは楕円形であるかどうかについて書きたいと思います。

http://www.molten.co.jp/sports/jp/rugby/product/american_football/detail/img/q3c2500-qb_480480_ph001.jpg

 

引用:フラッグフットボールミニ [Q3C2500-QB] - ラグビーフットボール | molten モルテンスポーツ事業本部

 通常使用されるボール

フラッグフットボールの授業で使用されるボールにはいくつか種類があります。

 

このモルテンのボールはNFL FLAGなどの競技大会でも使用されます。

こちらのエバニューのボールも大会で使用されています。

こちらのモルテンのボールは大会では使用できませんが、学校だとよく見る気がします。

このボールは小学生用と中学生用のデザインが一緒なので、注意が必要です。リンク先のAmazonを見る限りではどちらのボールなのかは判断しかねます。

 

そもそもなぜ楕円形のボールなのか

数あるスポーツの中で楕円形のボールを使うのはラグビーとアメフトだけのように思います。なぜ楕円形のボールを使うようになったのか諸説あるらしいですが、起源としては「円形のボールを作れなかったから」だそうです。

Vol.09 ラグビー雑学その1「ラグビーボールはなぜ楕円球なのか?」 | WASEDA CLUB

ちょっと意外!?ラグビーボールが楕円形をしている理由 | 日刊ニュージーライフ

 

では、技術の進歩で円形のボールが安定的に作られるようになったのに、なぜ楕円形のボールを使い続けたのか。

 

これは自分の予想ですが、単純に持ちやすかったからだと思います。

 

アメフトの初期はパスプレーがなくほとんどがランプレーだったらしいので、楕円形のボールでもあまり支障なく扱えていたのだろうと思います。

 

楕円形ボールのメリットとデメリット

では、フラッグフットボールの授業で楕円形のボールを使うメリットとデメリットを考えていきます。

 

メリット

持ちやすい

フットボールっぽい

物珍しさが楽しい

 

デメリット

手に入れにくい

パスを投げにくい

パスを捕りにくい

他のスポーツで流用しにくい

 

以上のメリットとデメリットを見てみるとデメリットのほうが大きい印象にならないでしょうか。

 

楕円形が持ちにくいといっても円形でも大きささえ調整すれば持ちにくいわけではないですし、「フットボールっぽい」というのも体育授業でそこまで必要な要素ではないように思います。

 

楕円形であることで上手くパスが投げられず、キャッチできず、せっかく裏をかいて成功しそうだった作戦が失敗するのは非常にもったいないです。そういったリスクも考えて作戦を考えるのがフラッグフットボールの一つの要素、というのもわかりますが、なるべくなら作戦が成功しやすい方向に持っていくほうが授業はやりやすいと思います。

 

ただ、何回も練習する時間があったり、作戦を練る時間がある場合には、少し難しい技能を練習したり工夫する、ということも大切なので、何がなんでも楕円形のボールではないほうがいい、というわけではありません。

 

重要なのは、ハドルで全員に役割がある作戦を立てて、実行して、それを検証していく、というフットボール特有のプロセスです。

 

それを確保するためには楕円形ボールがいいのかどうかも考える必要があると思います。単純に楕円形ボールにすればディフェンス有利にパワーバランスは動きます。

 

いっそのことボールじゃなくてもいいのでは?

これは一度も試したことはないのですが、投げやすくて捕りやすくて、持って走ることもできるなら、いっそのことマクラでもいいんじゃないかと思っています。

 

マクラであれば誰でも投げたことありますし、マクラをどうやって運ぶをみんなで考えるという絵だけで楽しくなるような気がしませんか?

 

また、マクラじゃなくてもフットボール特有のプロセスを残していろいろなルールが作成できます。

 

2004年から2008年までNHK番組「天才てれびくん」でやっていた「紙フトタッチダウン」はまさにその典型です。

http://blog-imgs-18.fc2.com/t/t/k/ttkworld/BestShot0826-1.jpg

 

引用:TTKな世界 2008年09月28日

 

ボールの代わりに使っているのは紙飛行機で、レシーバーはキャッチではなく網で、ディフェンスは巨大なウチワを使って妨害します。

 

以下、wikiより引用です。

基本ルール


クォーターバック(QB)がスタートラインから紙飛行機を投げ、味方のレシーバー(WR)がそれをネットでキャッチする。見事キャッチできればその地点まで進むことができる。それを繰り返し、15メートル(2006年度のみ16メートル)先のゴールゾーンを目指す。

相手チームはディフェンスとしてうちわを使ってその邪魔をするが、紙飛行機がうちわに当たるとファウルになる。

また、紙飛行機がディフェンスの体に触れてもファウルとなり、ファウルの場合は攻撃側がキャッチ成功と同様、ファウル地点まで進むことができる。ゴールゾーンでキャッチするとタッチダウン(TD)となり20点獲得、フィールドのポストの上に紙飛行機を通すことができればフィールドゴール(FG)で8点獲得。

紙飛行機を落とすかフィールドの外に出すとミス(2回だけではあるが、紙飛行機を手で網に入れるという反則によるミスの判定もあった)。3回ミスしてしまうと攻守交代となる。前後半行い獲得得点の多いチームの勝利。同点時はフリースロー対決を行い決着をつける。

試合の様子は下記のリンク先で見ることができます。

紙フト ランマンズVS宮前ファイターズ - Dailymotion動画

 

タッチダウンだけではなくフィールドゴールもあるところがいいですね。

 

これもこれで用具の問題などはありそうですが、楕円形のボールを使わなくても充分にフラッグフットボール的な授業ができる、という発想はあり、ということがわかると思います。

 

ということで、楕円形ボールの必要性についてでした。

Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)