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フラッグフットボールやアメフトについてあれこれ書きます。~武器はたゆまぬ K.U.F.U.~

NFL FLAG'18春 南関東一般 オンラインルールテストの回答と解説

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Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)

今回はNFL FLAG南関東大会におけるオンラインルールテストの問題と解答解説について書きます。

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ルールテスト

NFL FLAG南関東一般カテゴリでは、毎年講習会を行うほかにweb上で受験できるルールテストを行っています。

 

このルールテストは参加チームにルールをしっかりと把握してもらい、プレーにおいても、審判においてもプレーヤーが安全で楽しくプレーすることができるように実施しているものです。

 

web上で行うのはできるだけ多くの人に受験してもらうためです。講習会でのペーパーテストにしてしまうと、代表者だけが受験するだけになってしまったり、都合が合わず講習会に参加できなかったチームが受験できなかったり、講習会以降ルールを確認したいときに内容を確認できなかったり、ということがあるので、いつでも誰でも受験できるようにしています。

 

また、採点が簡単にすることができ、何度でも受験が可能です。

 

テストを実施する側にとっても受験者がどのくらいルールを把握しているのかがわかりやすく、間違えやすい問題もすぐにわかります。

 

今回のルールテストは試合を行う上で最低限把握して欲しいところをまとめたつもりです。以前実施したルールテストは複雑なレアケースばかりになってしまい、実際のケースにおいてあまり役に立っていない感じがしたので方針を変えました。

 

 

基本的な確認点が多いので、満点を取ることは容易だと思います。できるだけ多くの人が受験して、安全に楽しくフラッグフットボールをプレーできる環境を整えていきたいと考えています。

 

今回の解説は、一般的なNFL FLAG大会規則の解釈に基づいて作成していますが、地区やカテゴリによって違った解釈も考えられるので、何か不明点があった場合には地区の実行委員会にお問い合わせください。

 

また、今回は解説を簡素化するために大会規則の根拠となる記述を載せることは省略させていただきます。

 

平均点と中央値

この記事を書いている段階で回答数は250あり、平均点数は12.98/17点、中央値は15/17点となっています。

 

今回は、「チーム2人以上が満点を記録する」というのをノルマとして設定しているので2回受験して2回目に満点を記録している人が多いため、そこそこ平均点、中央点は高くなっているような気がします。

 

1回目の受験だと平均点はどれくらいになるのかというのは気になるところではありますが、あくまで最終的に満点になることが重要で、過去どれくらいルールを把握されていたかというのはどうでもいい指標だと思うので詳しくは調べません。

 

下記、1問目から順番に解説していきます。

 

Q1.試合開始、後半開始の試合時間は、

  1. セレモニーの挨拶から計時する。
  2. 主審のレディ・フォー・プレーから計時する。
  3. 最初のスナップから計時する。

 

この正答は【2】です。

 

正答率は81%と高いです。さすがにセレモニーからと答えた人はいなかったようですが、以前はいつから計時するのかが明記されていなかったためスナップから計時していた人もいるのではないかと思います。

 

Q2.ウォータータイムアウト後、試合時間は、

  1. タイムアウト終了後から計時する。
  2. 主審のレディ・フォー・プレーから計時する。
  3. 最初のスナップから計時する。

 

この正答は【2】です。

 

正答率は76.6%でした。下の設問にありますが、スナップから計時をスタートするのはチームタイムアウトのみとなっているので、ウォータータイムウアウトの場合はレディ・フォー・プレーからになります。

 

Q3.チームタイムアウト後、試合時間は、

  1. タイムアウト終了後から計時する。
  2. 主審のレディ・フォー・プレーから計時する。
  3. 最初のスナップから計時する。

 

この正答は【3】です。

 

正答率は79.3%です。スナップから計時するのは、「計時が停止しているときにレフリータイムアウトを取ったとき」というレアケースを除いて、チームタイムアウトが唯一となります。

 

ちなみに、タイムアウトを所定の時間よりも短くして次のプレーをはじめることができるのは両チームと審判の同意があるときのみで、タイムアウトを取ったチームの希望のみで短くすることはできません。

 

Q4.チームタイムアウトは、

  1. 前半2回、後半2回取ることが出来る
  2. 前後半通じて2回取ることが出来る。
  3. 前後半通じて4回取ることが出来る。

 

この正答は【2】です。

 

この正答率は89.7%でした。タイムアウトの数は大会の運営事情によって変更することはできますが、前後半通じて2回というのが基本となっています。

 

Q5.ボールデッドとなる位置は、ボールキャリアの

  1. ボールの位置とする。
  2. 頭の位置とする。
  3. 腰の位置とする。
  4. 地面と接地している一番先端の位置とする。

 

この正答は【3】です。

 

正答率は86.2%でした。他の大会ではボールの位置とするルールもありますが、NFL FLAG大会では腰の位置となっています。フラッグを取られる寸前にボールを前に出すプレーヤーがいますが、無意味ですし、ディフェンス側は把握していない動きなので無用な接触を起こす原因となります。癖になっているのはわかりますが、やめてください。

 

Q6.レシーバーの足がLOSよりも手前、頭がLOSよりもディフェンス側になる状態でスナップが行われたとき、

  1. イエローフラッグは投げず、ホイッスルも吹かずに、プレーをそのまま続ける。
  2. 反則とし、イエローフラッグを投げるが、ホイッスルは吹かない。
  3. 反則とし、イエローフラッグを投げて、ホイッスルを吹いてプレーを止める。

 

この正答は【1】です。

 

正答率は73.1%です。これも上の問題と同じく、他の大会では頭がLOSを出ていたら反則となりますが、NFL FLAG大会では反則になりません。

 

Q7.最初にスナップを受けたオフェンスプレーヤーの足が前パスを投げるときにLOSを越えていたとき

  1. イエローフラッグを投げ、ボールデッド後にディフェンスチームが反則適用(5ヤード罰退&ロスオブダウン)するか辞退するかを選択する。
  2. イエローフラッグを投げ、ボールデッド後にディフェンスチームが反則適用(ロスオブダウンのみ)するか辞退するかを選択する。
  3. ホイッスルを吹き、その時点でボールデッドとし、ロスオブダウンとする。
  4. ホイッスルを吹き、その時点でボールデッドとし、5ヤード罰退とロスオブダウンとする。

 

この正答は【3】です。

 

正答率は34.5%と最も低い数字になっています。このルールは間際らしいのですが、QBの足が出てしまった場合、QBランをしてしまったという解釈となるため、罰退はなくロスオブダウンとなる「バイオレーション」となります。

 

Q8.QBからハンドオフを受けたオフェンスプレーヤーの足が前パスを投げる前にLOSを越えていたとき

  1. イエローフラッグを投げ、ボールデッド後にディフェンスチームが反則適用(5ヤード罰退&ロスオブダウン)するか辞退するかを選択する
  2. イエローフラッグを投げ、ボールデッド後にディフェンスチームが反則適用(ロスオブダウンのみ)するか辞退するかを選択する
  3. イエローフラッグを投げ、その時点でボールデッドとし、ロスオブダウンとする。
  4. イエローフラッグを投げ、その時点でボールデッドとし、5ヤード罰退とロスオブダウンとする。

 

この正答は【1】です。

 

正答率は53.1%と低くなっています。QBからハンドオフを受けたオフェンスプレーヤーはLOSを越えてもボールキャリアになる権利はあるので、足がLOSを出ていても即ボールデッドになることはありません。

 

ここでは、前パスを投げたのがQBかRBなのかで厳密にジャッジの仕方が変わっていますが、実際にはとりあえず足が出ていた時点でイエローフラッグを投げておいて、QBならプレーの結果に関わらずさかのぼってボールデッド、RBなら罰退させるかどうかディフェンスが選択する、というやり方でも問題ありません。

 

Q9.ボールキャリアがディフェンスプレーヤーを避けずに接触したとき

  1. オフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とロスオブダウンを適用するか辞退するか確認する
  2. オフェンスの反則とし、被反則チームに10ヤード罰退とロスオブダウンを適用するか辞退するか確認する
  3. ディフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。
  4. ディフェンスの反則とし、被反則チーム10にヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。

 

正答は【2】です。

 

正答率は80%でした。罰退のヤード数を間違えた人が17.9%なので、ボールキャリアがディフェンスを避けるか、止まるかしなければいけないというのは多くの人が認識しているのだと思います。

 

Q10.パスリリースと同時にディフェンスプレーヤーにフラッグを取られたとき

  1. フラッグを取った時点でボールデッドとする。
  2. パスを有効とし、プレーを続ける。

 

正答は【2】です。

 

正答率は88.3%でした。これについては大会規則に「攻撃側選手がパスを投げると同時に守備側選手がフラッグを取った場合は、パスを投げ たことを認める。」とあります。

 

Q11.パスを受けたオフェンスプレーヤーのフラッグが取れてしまっていたとき

  1. プレーを続ける
  2. 無資格プレーヤーによるキャッチとし、パスキャッチが成立した時点でボールデッド、攻撃開始地点からロスオブダウンして次のプレーを行う。
  3. 無資格プレーヤーによるキャッチとし、パスキャッチが成立した時点でボールデッド、攻撃開始地点から5ヤード罰退、ロスオブダウンして次のプレーを行う。
  4. その時点でボールデッドとし、パスキャッチが成立した地点から次のプレーを行う。

 

この正答は【4】です。

 

正答率は88.3%でした。ちなみに、風や自らの動きによってフラッグが両腰からズレてしまった場合にも同じような判定となります。

 

Q12.手を挙げて静止したラッシャーが大きく右後方に移動したQBに真っ直ぐ向かい、オフェンスプレーヤーと接触したとき

  1. オフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とロスオブダウンを適用するか辞退するか確認する
  2. オフェンスの反則とし、被反則チームに10ヤード罰退とロスオブダウンを適用するか辞退するか確認する
  3. ディフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。
  4. ディフェンスの反則とし、被反則チームに10ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。

 

この正答は【2】です。

 

正答率は59.3%でした。他の大会ではQBが左右に移動した場合にはラッシャーの優先権はなくなるというルールがありますが、NFL FLAGは優先権が失効することはありません。

 

Q13.手を挙げて静止したラッシャーが蛇行してQBに向かい、オフェンスプレーヤーと接触したとき

  1. オフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とロスオブダウンを適用するか辞退するか確認する
  2. オフェンスの反則とし、被反則チームに10ヤード罰退とロスオブダウンを適用するか辞退するか確認する
  3. ディフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。
  4. ディフェンスの反則とし、被反則チームに10ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。

 

正答は【4】です。

 

正答率は60.7%でした。先ほどの問題ではラッシャーは真っ直ぐ向かった場合ですが、この場合はラッシャーが蛇行しています。避けるべき相手であるラッシャーが蛇行してしまうとオフェンスプレーヤーは避けようがないので、この場合はディフェンスの反則になります。

 

Q14.静止して、手を挙げていないラッシャーが真っ直ぐQBに向かい、オフェンスプレーヤーと接触したとき

  1. オフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とロスオブダウンを適用するか辞退するか確認する
  2. オフェンスの反則とし、被反則チームに10ヤード罰退とロスオブダウンを適用するか辞退するか確認する
  3. ディフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。
  4. ディフェンスの反則とし、被反則チームに10ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。

 

正答は【4】です。

 

正答率は62.8%でした。ラッシャーは手を挙げなくても7ヤードから静止していればラッシュすることができます。ただし、その場合はオフェンスプレーヤーを避けていかなければいけません。なので、接触した場合にはディフェンスの反則となります。

 

このQ12~14はラッシュについての設問となっていますが、正答率はほとんど変わらず、オフェンスとディフェンスどちらの反則かということに関して間違えている人は12%程度でした。30%の人が罰退のヤード数を間違えています。

 

接触した反則についてはすべて罰退は10ヤードとなっています。

 

Q15.主審が謝ってホイッスルを吹いてしまったとき

  1. ホイッスルが吹かれた時点でボールデッドとし、その地点から次のプレーを開始する。
  2. ホイッスルが吹かれた時点でボールデッドとし、そのプレーをやり直す。
  3. ホイッスルはなかったこととし、本来のボールデッドの位置から次のプレーを開始する。
  4. ホイッスルが吹かれた時点でボールデッドとし、ボールを保持しているチームがその地点から次のプレーを開始するか、プレーをやり直すかを選択する。

 

正答は【4】です。

 

正答率は70.3%でした。ミスホイッスル後のプレーを採用することはありません。

 

Q16.ディフェンスプレーヤーがTDを防ぐために明らかに故意にレシーバーに接触してキャッチを妨害したとき

  1. ディフェンスの反則とし、被反則チームに5ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。
  2. ディフェンスの反則とし、被反則チームに10ヤード罰退とオートマチックファーストダウンを適用するか辞退するかを確認する。
  3. ディフェンスの反則とし、10ヤード罰退とオートマチックファーストダウンの適用を前提に、審判団で協議して認定TD、退場処分などの処置を検討する。

 

正答は【3】です。

 

正答率は84.1%でした。明記されていませんが、決定機を故意に接触によって妨害するというのは大会規則の「アンスポーツマンライクコンダクト」にある「明らかに卑怯な行為が試合中に発生した場合」であるかどうか判断する必要があります。

 

キャッチする直前は非常に無防備な状態であり、そういった相手に対して故意に接触してしまうと大きな怪我を引き起こしかねません。このようなプレーがあった場合には審判団で協議した上で両キャプテンに説明をして、認定タッチダウン、悪質な場合には没収試合を検討してください。

 

オフェンスプレーヤーのフラッグが取られてボールデッドとなったとき、

  1. 主審のみがホイッスルを吹く。
  2. 主審とバックジャッジがホイッスルを吹く。
  3. 一番近い審判のみが中心となってホイッスルを吹く。
  4. 審判全員がホイッスルを吹く。

 

正答は【4】です。

 

正答率は84.8%でした。試合を運営しながらよく見るのが、両サイドラインにいる審判がホイッスルを持っていなかったり、ホイッスルを吹く気がないケースです。はっきり言ってありえないです。

 

試合は主審だけではなく審判団4人のそれぞれの役割があって成り立っているものです。ルールが不安な面があるというのはわかりますが、責任もって審判を担当いただきますようお願いいたします。

 

また、ホイッスルはプレー終了の合図として非常に重要な役割を担っています。プレー中なのかボールデッドになっているのか不明確であると不要な接触を生みかねません。プレーヤー全員がボールデッドであることを確実に認識してもらうために必ず審判全員が毎プレーホイッスルを吹いてください。

 

まとめ

満点を記録したのは42人で、何度も何度も受けていただいた方もいました。積極的に受験いただきましてありがとうございます。

 

もしかしたらなかなかハードルの高い課題だったかもしれません。

 

たくさんに方に受けていただいたので、そのフィードバックをもらいつつ、次回大会には改良して、常に安全で楽しくプレーできる大会を目指していきたいと思っています。

 

 講習会とオンラインルールテストの実施、試合動画の公開とやってきましたが今後はトレーナーの方と協力してテーピングなどの実践的な怪我防止対策についても進めていきたいと思っています。

 

 

ということで、オンラインルールテストの回答でした。

Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)