Written by HOMMURA Kyohei. (@YouTube&@Twitter&@Facebook)
今回はNFLのWeek13までのスタッツをレーダーチャートにして分析してみたいと思います。
久し振りのブログ更新
このところYouTubeのほうを重点的にやっていたのでなかなかブログを更新できませんでした。
YouTubeのほうはチャンネル登録者が1000人を達成しましたが、いまいち伸びてない感じもするのでブログと並行してやっていこうかなと思っています。
シーズン前にやったNFLのプレーオフ予想の動画を貼っていくのでよかったら見てみてください。
レーダーチャート分析
NFL Week13までのスタッツをレーダーチャートにして各チームについて書いていきたいと思います。
まず、ピックアップしたスタッツは次の通りです。
OFFENSE
- EPA/play
- Pass EPA
- Run EPA
- Red Zone Scoring Percentage(TD only)
- Third Down Conversion Percentage
- QB Sacked Percentage
- First Donw per Play
- Giveaways per Game
DEFENSE
- EPA/play
- Pass EPA
- Run EPA
- Opponent Red Zone Scoring Percentage(TD only)
- Opponent Third Down Conversion Percentage
- QB Sacke Percentage
- Opponent First Down per Play
- Giveaways per Game
Special Team
- Field Goal Conversion Percentage
- Opponent Field Goal Conversion Percentage
- Kick Off Return Average
- Opponet Kick Off Return Average
- Punt in 20
- Punt Return Average
- Opponet Punt Return Average
- XP Percentage
これらのスタッツをリーグ全体で偏差値でレーダーチャートに表示しています。なので、リーグ平均が偏差値50になります。
EPAは「Expected Points Added」のことで、得点加算期待値になります。下記サイトを参照しています。
「Gerbage time WP filter」でWin Probability(過去統計に基づいたシチュエーションごとの勝利確率)で10%以下、90%以上のときのプレーは集計から除外されています。
AFC EAST
この地区はペイトリオッツからブレイディが抜けたことで混戦模様、ドルフィンズが躍進、ジェッツは全敗街道まっしぐらという感じです。
Buffalo Bills
オフェンスはQBのジョシュ・アレン(Josh Allen)の活躍でほぼ全ての指標でリーグ平均、地区平均を大きく上回っています。なかでもサードダウンコンバージョンの強さが目立ちます。オフェンスに不利なシチュエーションでも強気に攻めていってファーストダウンを取るビルズのプレースタイルが出てる気がします。
ディフェンスについてはここ数年は強いイメージがあったのですが、件並み平均的で特にランディフェンスに難があるというのは個人的に少し意外でした。
スペシャルチームはキックオフリターンはうまくいっていますが、FGは攻守共に苦戦しているようです。
個人的にな注目選手は、バイキングスから移籍してきて大活躍を見せているWRステフォン・ディグス(Stefon Diggs)です。獲得ヤード数は1037yでリーグ5位、ターゲット数はリーグ2位とオフェンスを支えるレシーバーになっています。サードダウンロングのシチュエーションでのアレンからディグスへのミドル~ロングパスに注目です。
引用:Fantasy roundtable: Selling Stefon Diggs, souring on Mark Ingram and more – The Athletic
Miami Dolphins
開幕当初、QBはライアン・フィッツパトリック(Ryan Fitzpatrick)が先発で出場していたものの、バイウィーク明けのWeek8からは期待の新人トゥア・タゴバイロア(Tua Tagovailoa)が先発に抜擢。怪我で2戦欠場後、復帰という感じで少し混乱した感じはありますが、レーダーチャートで見るとランオフェンスは厳しいものの、全体的にはそれほど悪くないスタッツになっています。
ディフェンスはかなりの好成績となっており、特にサードダウンコンバージョンの強さとTakeawaysの多さが目立ちます。エースCBのサビエン・ハワード(Xavien Howard)はリーグ1位の8個のインターセプトと16個のパスカットを記録しています。
スペシャルチームについては、FGの阻止率がトップの43%と異常な数字で抜きん出ています。その他の成績もキックオフリターン以外はかなりの好成績なので、競り合いに強さを発揮するかもしれません。また、50y以上のFGを8/8成功とかなり優秀な成績になっています。
個人的に注目する選手は、WRのデバンテ・パーカー(DeVante Parker)です。好きなレシーバーなんですが、1202ヤード獲得した昨シーズンほどの印象はない感じがしているので、勝負所でのTDに期待したいです。
引用:Miami Dolphins Extend DeVante Parker
New England Patriots
かつてのMVP QBのキャム・ニュートン加入によってオフェンスが一新したのと、エースWRであるジュリアン・エデルマン(Julian Edelman)が負傷離脱したのが影響してかなりラン頼みのスタッツになっています。ファーストダウンは取れているけど、レッドゾーンまで進んでもなかなかTDは取れないというようなオフェンスだと今後苦労しそうです。
ディフェンスは中心選手がCovid-19の影響で欠場しており、かなり悪化してしまう予想をしていたのですが、地区平均レベルに留まっています。CBのJCジャクソン(J.C. Jackson)がリーグ2位の7個のインターセプトを記録して活躍しています。
スペシャルチームはリターンのスタッツがリーグ平均を大きく上回っています。スタッツを調べるまで知らなかったのですが、リターナーのガンナー・オルシェウスキー(Gunner Olszewski)に今後注目したいと思います。
引用:Patriots: Official explanation for penalty on Gunner Olszewski punt return TD is garbage
New York Jets
ジェッツはここまで全敗ということで、スタッツは総じて悪いです。ランディフェンスとレッドゾーンディフェンスだけが平均よりもいいという感じです。QBがサム・ダーノルド(Sam Darnold)になったり、ジョー・フラッコ(Joe Flacco)になったり何とも言えない状況な上、中心的なレシーバーのジェイミソン・クラウダー(Jamison Crowder)が怪我で安定して出られていないというのも大きいかもしれません。
あとは、ゴリゴリ系RBの代表格のフランク・ゴア(Frank Gore)が37歳になっても頑張っているというのはちょっと嬉しい感じです。
引用:Will Frank Gore be the NFL’s last ever 15,000-yard rusher? We review - SBNation.com
地区優勝予想
地区優勝は上位3チームに可能性はあるものの、実質的には2チームに限られると思います。ビルズとドルフィンズのスケジュールを見ると、直接対決とペイトリオッツとの対決は共通で、あとはビルズはスティーラーズとブロンコス、ドルフィンズはチーフスとレイダースとなっています。
それぞれの対戦相手とドルフィンズQBのトゥアの怪我の状況が見えないというところを踏まえると、ドルフィンズの逆転は厳しそうな気がします。
AFC NORTH
昨シーズンの引き続いてレイブンズが勝っていくと思いきや、スティーラーズが11連勝、ブラウンズが躍進し、レイブンズとブラウンズでワイルドカード争いという感じです。
Pittsburgh Steelers
昨シーズンはQBのベン・ロスリスバーガー(Ben Roethlisberger)が負傷で離脱し苦戦しましたが、今年は多少スマートになって復帰し、パスオフェンスのスタッツがかなりよくなっています。サックがかなり少ないのはOLのおかげもありますが、ロスリスバーガーがパスを投げる前の時間がトップクラスに短く、多彩なレシーバー陣へのクイックリリースに徹していることも大きく影響していると思います。
ディフェンスはかなり圧倒的なスタッツになっています。なかでもサック率が高く、これによってパスディフェンスもかなり好成績となっています。強力ディフェンスのなかでもTJワット(T.J. Watt)のスタッツが突出しており、兄のJJワットがTwitterで文句なく最優秀守備選手だとツイートしていました。
The man LEADS the NFL in...
— JJ Watt (@JJWatt) 2020年12月8日
- Sacks
- TFLs
- Pressures
- QB Hits
- Pass Rush Win Rate
Not 2nd, not 3rd, not 4th...
1st place.
DPOY.
Plain and Simple.@_TJWatt
スペシャルチームはだいたいは平均以上ですが、エキストラポイントの成功率が89.2%でワースト8位なのが少し気になります。
個人的に注目なのはWRのチェイス・クレイプール(Chase Claypool)です。ノートルダム大出身、2巡目全体49位指名の新人で、8個のTDレシーブを記録しています。ここからチームと一緒に躍進していけば最優秀新人賞もワンチャンあるかもしれません。
Cleveland Browns
エースRBのニック・チャブ(Nick Chubb)、エースWRのオデル・ベッカム(Odell Beckham Jr.)が負傷欠場してなかなか戦力が整わないのがありつつも、QBのベイカー・メイフィールド(Baker Mayfield)がジャービス・ランドリー(Jarvis Landry)やラシャード・ヒギンズ(Rashard Higgins)、オースティン・フーパー(Austin Hooper)にうまく投げ分けており、バランスのいいオフェンスを展開している印象があります。
ディフェンスも概ね平均的でバランスが取れています。Takeawayはインターセプトだけでなく、ファンブルフォースが多く、マイルズ・ギャレット(Myles Garrett)がリーグトップの4ファンブルフォースを記録しています。
スペシャルチームについては総じて平均以下のスタッツになっています。オフェンスが爆発して勝つという感じなのでそこまで足を引っ張らなければ大丈夫って感じでしょうか。
個人的な注目選手はQBのベイカー・メイフィールドです。全体1位指名でNFL入りをして最優秀新人賞を獲得したものの、勝てないシーズンが続いてしまっているので、このへんで「勝てるQB」に昇華することを期待しています。
Baltimore Ravens
昨シーズンMVPのQBのラマー・ジャクソン(Lamar Jackson)はQBレーティング93.9、ラン獲得ヤードも669yでチームトップとそこそこ好成績を残しているものの、EPAは平均的で、ランオフェンスだけ少しよくなっています。シーズン序盤はよかったものの、中盤で3連敗して勝負弱さが露呈してしまったという印象です。
ディフェンスも平均的ですが、サック率が低くパスディフェンスに難があるようです。複雑なブリッツスキームが特徴なだけに不調なのが気になります。
スペシャルチームはキックオフリターンが優秀で、新人のデビン・デュバーネイ(Devin Duvernay)がリーグ2位のリターン平均29.3y獲得を記録しています。オフェンス、ディフェンスともに爆発力不足な感があるので、今後スペシャルチームでモメンタムを獲得していく展開が多いかもしれません。
個人的に注目したい選手はパトリック・クイーン(Patrick Queen)です。1巡目全体28位で指名された新人選手で、チーム1位の55タックルを記録しています。寒い時期になるとパスよりランが重要になっていくので、この選手がポイントになってくると思います。
引用:Ravens LB Patrick Queen: Former LSU Teammate Joe Burrow 'A Great Competitor' - PressBoxOnline.com
Cincinnati Bengals
全体1位でジョー・バロー(Joe Burrow)を指名し、先発QBに据えたもののわずか2勝だけで負傷離脱してしまったのは非常に残念です。バロー自体は悪くなくても全体的にチームの戦力が足りていない印象でした。エースRBのジョー・ミクソン(Joe Mixon)は怪我気味、エースWRのAJグリーン(A.J. Green)も不安定なパフォーマンスで冴えない、OLが弱くてパスプロが保たないとなるとやりようがなかったのかなと。
ディフェンスもスタッツは悪く、なかなか希望を見出すことができない感じです。
スペシャルチームについては平均的ですが、キッカーのランディ・ブルロック(Randy Bullock)が勝負所で外してしまっていたのが印象に残っています。
注目選手は難しいですが新人WRのティー・ヒギンズ(Tee Higgins)を挙げておきます。
引用:The story of Bengals wide receiver Tee Higgins and his mother Camilla Stewart
地区優勝予想
Week13でスティーラーズがワシントンにまさかの敗戦はあったものの、地区優勝は確定的だと思います。ただ、Week15にベンガルズと直接対決があるのでそこでベンガルズが勝てばワンチャンあるかもしれません。
プレーオフはベンガルズ、レイブンズがギリギリライン上にいるので、最終戦のベンガルズとレイブンズに注目したいです。
AFC SOUTH
テキサンズが開幕4連敗、ジャガーズは開幕戦には勝ったものの11連敗と完全に2強2弱に分かれていってしまった感じです。
Tennessee Titans
オフェンスは総じて平均を大きく上回っており、特にレッドゾーンでの強さが顕著です。多少ムラはありますが、RBのデリック・ヘンリー(Derrick Henry)の活躍が目立っています。獲得ヤード数は1317yでリーグ1位、TD数はリーグ2位の12個となっています。
ディフェンスはかなり悪く、特にレッドゾーンにかなり弱さを見せています。プレッシャーを掛けられず、サードダウンで相手を凌げず、レッドゾーンに進まれたらかなり高い確率でTDまでいかれてしまう、というのはハイスコアゲームにするにしてもかなり厳しい状況です。
スペシャルチームはFGの成功率がかなり低いのが気になります。キッカーはペイトリオッツから移籍してきたステファン・ゴストコウスキー(Stephen Gostkowski)ですが、いい意味でも悪い意味でも目立っている印象です。2010年代を代表するキッカーなのでここから下降線を辿らずに踏ん張って欲しいです。
個人的に注目なのはWRのAJブラウン(A.J. Brown)です。昨シーズンは新人ながら1051y獲得8TDと好成績を残していて、今後の活躍次第ではトップレシーバーになっていくような存在感のあるレシーバーだと思うので、活躍に期待したいです。
引用:Tennessee Titans WR A.J. Brown ruled out vs. Jacksonville Jaguars - Big Cat Country
Indianapolis Colts
コルツは今シーズン移籍してきたフィリップ・リバース(Phillip Revers)を先発QBに据えており、パスオフェンスとトータルは悪くないスタッツになっています。昨シーズンのリバースはチーム状況もあって、どんどん攻めたパスを投げて20個のインターセプトを喫していますが、今シーズンは丁寧にやっている印象で、ここまでインターセプトは9個とGiveawayも優秀なスタッツになっています。
ディフェンスはバランスが取れていてすべて地区平均を上回っています。そもそも地区平均がかなり低いですが、地区優勝を争うなかでは大きなアドバンテージになっていくはずです。
スペシャルチームはキックオフリターンの高さが目立っています。リターナーはアイザイア・ロジャース(Isaiah Rodgers)、6巡目全体211位の新人コーナーバックです。ブラウンズ戦では101yリターンTDを記録しています。
個人的な注目選手はキッカーのロドリゴ・ブランケンシップ(Rodrigo Blankenship)です。ドラフト外の新人で、黒縁のメガネを着用してプレーするかなり珍しいプレーヤーです。コンタクトを試したこともあるらしいですが、合わなかったそうです。スタッツとしても上位にランクインしているので今後リーグを代表するようなキッカーになったら、もしかしらたメガネ着用のキッカーが増えるかもしれません。
引用:Everything You Need to Know About Colts Kicker Rodrigo Blankenship
Houston Texans
自分が好きなテキサンズですが、なんて言うか残念なシーズンになりました。開幕戦の前半だけデビッド・ジョンソン(David Jonhson)が希望を見せてくれましたが、それ以降のランオフェンスのスタッツは酷く、1試合で獲得ヤードが100を越えたプレーヤーが1人もいません。デリック・ヘンリーには1試合で200y進まれています。ただ、パスオフェンスについてはデショーン・ワトソン(Deshaun Watson)の頑張りで何とか平均程度のスタッツになっています。徐々に改善してきているとは言え、脆弱なパスプロ、壊滅的なランオフェンスのなかでQBレーティング110.0はハンパないです。
ディフェンスも殆どいいところはないですが、サック率だけはJJワット(J.J. Watt)の頑張りでリーグ平均以上になっています。一時期はパフォーマンスが上がらず、トレードの噂も出ていましたが、精神的支柱の選手が放出にならずに済んでよかったです。
スペシャルチームのスタッツは悪くない数字になっています。ちょっと話はズレますが、いままでリターナーの控え的な存在だったケケ・キューティー(Keke Coutee)がウィル・フラー(Will Fuller V)の出場停止によって出場機会が得られ、コルツ戦では141y獲得といった活躍しているのは嬉しいところです。
個人的な注目選手はSFのジャスティン・リード(Justin Reid)です。49ersやパンサーズで活躍したエリック・リード(Eric Reid)の実弟で3年目の選手です。今シーズンはディフェンスが安定せずに奔走している感じですが、JJワットの次にディフェンスのリーダーになるような選手だと思っているので注目してもらいたいです。
引用:Texans S Justin Reid: Shoulder surgery was successful
Jacksonville Jaguars
ジャガーズは再建モードになっていて1勝11敗と苦戦していますが、オフェンスのスタッツはそこまで壊滅的なことにはなっていません。逆にこれといった武器もないので競り合いで勝負できずに苦戦している印象です。ここ数年ランオフェンスの中心だったレナード・フォーネット(Leonard Fournette)を開幕直前で放出し、ドラフト外で獲得したジェームズ・ロビンソン(James Robinson)を起用し、獲得ヤード数は968yと独り気を吐いている状況です。
ディフェンスも全体的によくないスタッツになっています。個人成績で目立っているのはブラウンズから加入したLBのジョー・ショーバート(Joe Schobert)がトータルタックル105個でリーグ8位にランクインしているくらいでしょうか。
スペシャルチームについては、エキストラポイントとFGの成功率が低く、キッカーが固定できずに苦戦しています。
個人的に注目選手は難しいですが、CJヘンダーソン(C.J. Henderson)です。1巡目全体9位とコーナーバックとしてはライオンズのジェフリー・オクダー(Jeffrey Okudah)に次いで2番目に指名された選手でありつつ、並より少しいいぐらいの感じなので今後に期待してます。(ちなみに、オクダーは並以下の評価になってしまっていてさらに残念なことになっています。)
引用:Jacksonville Jaguars place cornerback C.J. Henderson on injured reserve
地区優勝予想
テキサンズとジャガーズはもう可能性はないので、タイタンズとコルツの一騎打ちとなります。ESPNのパワーインデックスではタイタンズは63.4%、コルツは36.3%という予想になっていますが、予想勝利数はほぼ変わらないので、ディビジョン内、カンファレンス内の勝率が高いのが大きく影響しているのだと思います。ただ、個人的にはタイタンズの負け方があんまりよくない気がするのでコルツを推したいです。
AFC WEST
チーフスが順当に首位を走るものの、レイダースが一矢報いる感じで追随、ブロンコスとチャージャーズは苦しい状況です。
Kansas City Chiefs
スーパーボウルを制覇した昨シーズンの勢いそのままに、QBのパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes)を中心としたオフェンス陣が活躍し、スタッツも好成績になっています。ただ、ランオフェンスについては最近の試合では苦戦している印象が強いので調べてみたところ、今回のEPAの指標は一方的に勝っていたり負けていたりしているときのプレーは省かれているのですが、チーフスのランオフェンスすべてで集計するとEPAは平均以下に落ちてしまうようです。
これをどう解釈するかは難しいですが、おそらく勝っているシチュエーションが多いのでゲインすることよりも時間を消費させるために進めないのを覚悟の上でランをやっているということなんじゃないかと思います。
ディフェンスについてはあまりいいとは言えないスタッツになっていますが、Takeawaysの高さが目立っています。自分が好きなタイラン・マシュー(Tyrann Mathieu)が4個のインターセプトを記録して活躍しています。ただ、レッドゾーンのスタッツがかなり酷いことになっているので、オフェンスにおけるレッドゾーンの弱さと併せてプレーオフで弱点にならないか心配です。
スペシャルチームについては、バイロン・プリングル(Byron Pringle)がキックオフリターンTDを決め、平均53.3y獲得と好成績になっています。キッカーのハリソン・バッカー(Harrison Butker)は50y以上で3/3を決めているものの、エキストラポイントは36/42で成功率85.7%と成績が悪いのが気になります。
トラビス・ケルシー(Travis Kelce)はTEの選手ながら獲得ヤード数は1114yで、リーグ2位につけています。TEが1位になったら快挙なので、注目しています。
Las Vegas Raiders
前評判は高くなかったのですが、無敗のチーフスに土をつけるなど要所でいい試合を見せています。スタッツ的には平均より少し上で安定している感じに見えますが、チーフスに勝った後にファルコンズに6点しか取れずに大敗しているのでどう評価していいのかよくわからずにいます。QBのデレク・カー(Derek Carr)はそこまで印象に残っていないのですが昨シーズンはQBレーティング100.8と活躍しており、今シーズンはそれを上回るペースで来ています。
ディフェンスのスタッツはかなり悪く、勝ち越しているにも関わらず得失点差はマイナス24点となっています。よく言えば試合巧者なのかもしれませんが、今後プレーオフ進出を狙うためには1つの負けが致命的になるので、改善が必要になると思われます。
スペシャルチームは概ね良好なスタッツになっています。キッカーのダニエル・カールソンは50y以上のFGを4/4で決めており、競り合いに強い1つの要素となっていると思います。
個人的にはTEのダレン・ウォーラー(Darren Waller)に注目したいです。昨シーズンに一気にブレイクしたレシービングTEで、Week13のジェッツ戦では200y獲得、2TDレシーブと大活躍を見せました。
引用:Raiders sign Darren Waller to multi-year extension
Los Angeles Chargers
チャージャーズは、開幕戦のQBはタイロッド・テイラー(Tyrod Taylor)で勝利を飾ったものの、怪我で新人のジャスティン・ハーバート(Justin Herbert)に代わって4連敗、やっと勝利したと思ったら、また3連敗とかなり厳しい状況が続いています。ランオフェンスのスタッツが悪いですが、これは途中でラン、パス共に活躍できるRBのオースティン・エケラー(Autin Ekeler)が負傷離脱したのが大きく響いているような気がします。ハーバート自体の出来はそこまで悪くなく、新人としてはかなり優秀な成績を残していると思います。
ディフェンスはスタッツ的には平均的で、リーグ平均よりはそこそこ上になっています。しかし、失点はリーグでも6番目に多く、サックとTakeawaysの低さに表れているように主導権を奪えないディフェンスになってしまっています。
スペシャルチームのスタッツは総じて悪いです。40-49yは6/10、50y以上は2/5と積極的に蹴りにいって結果外して接戦に負けてしまうというのが負けパターンになってしまっている印象です。
個人的に注目している選手は、マイク・ウィリアムズ(Mike Williams)です。チャージャーズのエースWRといえばキーナン・アレン(Keenun Allen)ですが、アレンはどっちかというとルートランがうまいシェアハンドタイプのレシーバーだと思うのですが、ウィリアムズはとんでもないスーパーキャッチを見せてくれるタイプで見ていて楽しいです。
引用:Mike Williams Makes Rare Chargers History Following Huge Game
地区優勝予想
地区優勝はチーフスで決定してしまったので、残る可能性としてはレイダースがプレーオフに進めるかどうかになっています。レイダースの今後のスケジュールはコルツ、チャージャーズ、ドルフィンズ、ブロンコスとそれほど厳しくない対戦相手なので大いに可能性はあると思います。
プレーオフ進出予想
最後にプレーオフ進出チームの予想をしていきます。
今シーズンからプレーオフ進出はカンファレンスで7チームに増えたので、地区優勝4チームとそれ以外のチームで勝率が高い3チームがプレーオフに進出することになります。
地区優勝については、東地区はビルズ、北地区はスティーラーズ、西地区のチーフスは決定的です。南地区のタイタンズとコルツはまだわかりません。
ワイルドカード争いは、ブラウンズ(9-3)、ドルフィンズ(8-4)、南地区の負けた方(8-4)、レイブンズ(7-5)、レイダース(7-5)となっています。
南地区の優勝はコルツ、ワイルドカードはブラウンズ、タイタンズ、レイブンズと予想します。
ドルフィンズはディフェンスは強いものの、QBのトゥア(もしくはフィッツパトリック)というのが不安要素、レイダースはディフェンスの弱さが足を引っ張るのではないかと思っています。
ちなみに、前出のパワーインデックスでは、ブラウンズ(86.7%)、タイタンズ(85.6%)、レイブンズ(68.7%)、コルツ(61.8%)、レイダース(51.4%)、ドルフィンズ(43.3%)と予想されています。
正直、テキサンズが負けまくっているのでNFLへの興味は半分くらい失っているのですが、半分ぐらいのチームのファンも同じような状況だと思います。そういう感じになったとしてもこんな感じで注目選手を見つけたり、スタッツを分析してみたいすると楽しいかもしれません。
ということで、今回はNFLのスタッツ分析でした。次回はNFC編をやります。