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フラッグフットボールやアメフトについてあれこれ書きます。~武器はたゆまぬ K.U.F.U.~

アメフト日本一決定戦「ライスボウル2018」観戦レビューと不要論について

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Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)

今回は2018年1月3日に開催された「ライスボウル」について書きたいと思います。

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ライスボウルとは

大学チャンピオンを決めるのが「甲子園ボウル」、社会人リーグでチャンピオンを決めるのが「ジャパンXボウル」、この両チャンピオンで日本一を決めるのが「ライスボウル」になります。

 

2018年のライスボウルは日本大学フェニックスと富士通フロンティアーズの対決となりました。

 

 

日本大学フェニックスは27年ぶり5回目の出場、富士通フロンティアーズは2年連続3度目の出場になります。どちらも出場したライスボウルはすべて勝っているそうです。

 

 

観戦レビュー

簡単ですが、試合を見た感想を書きます。

 

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富士通の圧倒的勝利

最終スコアは37-9で富士通フロンティアーズの勝利となりました。

 

「JXB」ほどの大差とはなりませんでしたが、十分な点差をつけての圧倒的な勝利だったように思います。戦前の感じでは、かなり日大がボコボコされるのではと予想されていたので、それを踏まえると善戦したとも言えるかもしれません。

 

「JXB」でいきなりキックオフリターンタッチダウンを決めたように富士通が先制して一気に得点を重ねると思いきや、1Qは7点のみと日大のディフェンスの頑張りが目立ちました。

 

2Qに入ると積極的にブリッツを入れてQBにプレッシャーを掛けて富士通QBキャメロン選手を追い込んでいたと思います。ただ、うまくサックしたりパス失敗されても、3回に1回はうまくいかずにミドルパスで一気にファーストダウン獲得されてしまっていたので、うまくいきそうな気配はするのの勝てそうな感じはあまり感じられなかったです。

 

日大のディフェンスは玉砕に近い消耗戦になってしまったため、後半になるとあまり効果的にプレッシャーを掛けることができなくなり得点を重ねられた感じがします。

 

一方の日大オフェンスですが、普段のオフェンスを知らないのでなんとも言えませんが、プレーアクションからのロングパスなどでチャンスは作るものの、おそらく基本のプレーになるピストルフォーメーションからのランプレーやオプションプレーでコンスタントに進めなくなって苦しくなったように思います。

 

後半ビハインドの展開にも関わらず手堅いというか地道なプレーに徹しているところに哲学を感じますが、見ている側とすればその進んだ先に勝利がないことは見えているので、無駄あがきでもいいから一矢報いるようなスペシャルプレーが見たかった気もします。

 

試合演出について

JXBでは賛否両論のあった場内解説アナウンスですが、今回は別の方が担当されていてほどよい緊張感のなかで観戦できたように思います。

 

気になったのが、攻守交代のときに「テイクオーバー」という表現です。間違っていないとは思うのですが、一般的なのは「ターンオーバー」のほうかな、と。特に問題ではないですが。

 

あとは、ビジョンを使ったリプレイは視力の悪い自分にとってはありがたかったですし、インスタントリプレーのときに両サイドラインを映したり、合間を縫って円陣やチアを映していたり、なかなか気が利いているように思いました。

 

ハーフタイムショーは毎年お馴染みの感じですが、あれはあれで正月のNHKっぽいということで自分のなかでは処理しています。できればもう少し知っている曲を使うとかインパクトがあるものがないとJXBと比較して退屈な印象を受けてしまいます。

 

ライスボウル不要論について

ライスボウルを開催しないほうがいいのではないか、という議論は毎回出てきます。

 

 

以前に「RED ZONE」でも記事を書きました。

 

 

社会人チームは毎年のように各チームに外国人プレーヤーが補強されどんどん強くなっていくのに対して、大学生チームは否応なくメンバーが入れ替わってしまうのを考えると同じフィールドで試合するのは酷な気がしています。

 

大学生チームは社会人チームにはない「時間が」ある、なんてこともいいますが、社会人プレーヤーはそういう学生時代を経て、そこからリクルーティングされて社会人チームでプレーしているわけなので無理のある主張にしか思えません。

 

ポイントになるのは、今回ほぼ東京ドームが満員になった観客動員だと思います。

 

正直、「大学生チャンピオン vs 社会人チャンピオン」という構図がうけて人が集まっているとは思えません。これがJXBだとしても同レベルの観客が集まるような気がします。仮にライスボルがなくなって、JXBが1月3日開催になったとして最初は不満も出るかもしれませんが、数年もすれば馴れるだろうと思います。

 

学生と社会人が対決するというのは競技レベルの低いからこそ成り立っていた、という認識のもとに次のレベルに昇華できるように改革したほうがいいと思います。

 

実力差の大きいチーム同士が戦って、興行的に成立していたとしても、一方に怪我のリスクが大きくある状況で、しかもそれはアマチュアプレーヤーであるというのは看過しがたい問題であると思います。

 

じゃあ、対案としてどうしていけばいいかというのも難しくて、ただライスボウルをなくして、JXBを移すというのもあまり魅力的な対案ではないような気がしていて、なんとも言えません。

 

よくわかるアメリカンフットボール (LEVEL UP BOOK)

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ということで、ライスボウルについてでした。

Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)