今回は、アメリカンフットボールとフラッグフットボールの違いについて書きたいと思います。
アメフトとフラッグの違い
プレーする人数
アメフト……11人 vs 11人
フラッグ……5人 vs 5人
ちょうどサッカーとフットサルの感じと一緒です。前回の記事に交代は自由と書きましたが、どちらもチーム全体の人数の規定はないので、フィールド上にその人数さえいればOKです。
photo by U.S. Army Garrison Japan
攻撃を止める方法
アメフト……ボールを持っている人にタックルして倒す
フラッグ……ボールを持っている人のフラッグを取る
アメフトもフラッグもディフェンスはボールを運ばれないようにするわけですが、アメフトの場合はタックルをして倒せばOK、それを邪魔する人にもタックルしてOKです。一方、フラッグではタックルは一切禁止です。その代わりに腰についているフラッグを取ることでオフェンスの進入を抑えることができます。また、大人のルールにおいては、フラッグを取りに来るディフェンスプレーヤーの邪魔をすることはできません。
パスを投げられた場合については、アメフトもフラッグもほぼ一緒で、ディフェンスはそのボールをカットして地面に落としたり、キャッチすることで相手のキャッチを防ぐことができます。
パスをキャッチすることができる人数
アメフト……基本的にはキャッチできないポジションがある
フラッグ……全員キャッチ可能
アメフトではオフェンシブライン(OL)と呼ばれるパスの投げるプレーヤーがタックルを食らわないように守る役目のポジションがあるのですが、その人たちは基本的にはパスをキャッチすることができません。フラッグでは、前述の通りフラッグを取るのを邪魔することはできないので、OLというポジションはありません。全員がパスキャッチすることができます。
攻撃で進めなければいけない距離
アメフト……4回の攻撃で10ヤード
フラッグ……3回の攻撃で15ヤード
アメフトでもフラッグでもタックルやフラッグを取られることで1回の攻撃が終わり、それを数回やることでボールをどんどん運んでいきます。
アメフトの場合は、4回で10ヤード進むことができなければ攻守交代になります。4回以内で10ヤード進めることができればまた4回攻撃することができます。フラッグではスタートラインからゴールラインまで35ヤードあり、ハーフラインが15ヤード地点にあり、最初の3回の攻撃でそのハーフラインを越えることができなければ、また、ハーフラインを越えたあとにゴールラインまでの残りの20ヤードを進めることができなければ攻守交代になります。3回以内で15ヤード進めることができればまた3回攻撃することができます。
キックの要素
アメフト……蹴って得点を狙うフィールドゴールや、蹴って攻撃権を放棄するパントなどがある
フラッグ……キックは禁止
アメフトでは状況に応じて、走ったりパス投げたりする以外にキックをすることがよくあるのですが、フラッグには一切ありません。「Flag Football」のどこが「Football」なのかと聞かれても答えようがありません。
細かく言えばもっとありますが、大きく言えばこのくらいです。
途中に「大人のルールであれば」と書きましたが、小学生以下と中学生以上で微妙にルールが違います。また、自分が参加している「NFL FLAG」とそれ以外の大会でも微妙にルールは異なります。
アメフトとラグビーの違い
ついでに「アメフト」と「ラグビー」を混同している人が多そうなので、その違いもざっくり書きます。
・アメフトはボールを持っていない人にでもタックルしてOKだけど、ラグビーはボールを持っている人だけにしかできない。
・アメフトは前方向にパスできるが、ラグビーは後ろ方向にしかパスできない。
・アメフトはボールを持っている人がタックルを受けて倒れればプレーが止まるが、ラグビーはずっと続く。
・アメフトは防具を着けるが、ラグビーはほぼヘッドギアのみ。
・アメフトでは攻撃か守備かどっちかしかプレーしないが、ラグビーは攻撃と守備が途切れないのでどちらももやる。
・アメフトではハドルでコーチが逐一指示を出していくが、ラグビーでは基本的には観客席で静観。
photo by Nottingham Trent University
ラグビーのほうがサッカーの感じによく似ているように思います。
パッと見でどちらか判断する場合は、ヘルメットかヘッドギア(もしくは何も着用してない)のどちらを着けているかを見るのが一番わかりやすいと思います。
Kyohei