Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回は、速く走るために必要な「挟み力」を強化するメニューについて書いていきたいと思います。
速く走るためには
どんなときでも走るときに特に重要になるのが「挟み力」です。
「挟み力」とは開かれた脚を閉じるチカラ、後ろの脚を前の脚のほうに引き付けるチカラのことを言います。膝を動かすというよりかは股関節が動いて太ももが閉じるイメージです。
この挟み力が強いと次の一歩を出すスピードが速いのでピッチを上げて走ることができたり、脚が遠回りせずに無駄なく走ることができたり、腰が乗った状態で一歩一歩踏んで走ることができます。
このあたりはランニング技能検定の講習を受けてきたときに学びました。速く走るためには挟むチカラと弾むチカラが必要であり、小さいころにそれを身につけていればラクに楽しく走ることができるそうです。
弾み力の強化メニューについてはまた別の記事にて書きたいと思います。
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シザースジャンプ&スプリットジャンプ動画
ということで、「挟み力」を鍛えるメニューがこちらです。
前半が挟む「シザースジャンプ」、後半が開く「スプリットジャンプ」です。
こちらの動画では解説もやってます。
シザースジャンプ
シザースジャンプでは「位置について、よーい」の前傾姿勢から、ジャンプしながら脚を閉じて開きます。
上体の前傾をそのままに脚を前後に動かします。
ポイントとしては、あまり高くジャンプせずに地面すれすれで脚を入れ替えるようにすることと、つま先を真っ直ぐに向けてしっかり前後に動かすことです。
動画では音楽で使うようなテンポを出してくれるアプリを使って、1回目はBPM=120、2回目はBPM=130でやっています。リズムよく跳ぶことも重要で、慣れてくればBPMを早くしたり、2回の音で1回跳んでいるのを毎回跳ぶようにしていきます。
最初は慣れていない動作なのでスムースにやるのは難しいですし、10回やるだけでなかなか体力的にキツいです。きっと筋肉痛になると思います。でも、それは速く走るための筋肉なはずです。
動画を見ても、何がよくて何が悪いのかわからないと思うので解説しておきます。
右手前の青と左奥の赤が比較的うまくできています。
右奥の#8は膝から下だけ動いていて股関節で挟むことができていません。
左手前のKELMEは前傾が出来ていないのと腕がうまく使えていないのでバランスが悪いです。
中央の黒は交差する幅が多き過ぎるのでリズミカルにできていません。
あとは全員逆脚になると下手になります。これは利き足などの関係もあると思いますが、誰でもうまく動かせる脚とそうでない脚があるのでやりながら慣れるしかないです。
スプリットジャンプ
今度は逆に脚を開きます。開くチカラが強くなるとストライドを伸ばすことができます。前に脚を伸ばしていくチカラが強くなると挟み力と相まって速く走ることができるようになります。
イメージはマリオのジャンプです。股関節を大きく開きます。
ポイントは膝から開くことです。下のように膝が伸びたまま開いても股関節はあまり開きません。
これも1回目はBPM=120、2回目はBPM=130でやっています。右手前の青はずっとどちらか片方の脚を前にしてやっていますが、左奥の赤は左右を毎回入れ替えてやっています。これはどちらでもやりやすいほうでいいと思います。
これについては誰ができて誰ができていないのかはわかると思います。
その他のランニングドリル
今回の練習は基本的には陸上競技のものですが、十分にいろんなスポーツに応用できるものだと思います。
同じ理論をベースにして野球に応用したメニューはこちらで紹介されています。
この記事で印象的だったのは以下の箇所です。
ランニング イズ ランニング
ランニングはランニングでしか強化できない。
何メートルを何本走るかではなく、どのように走るのかが一番大事である。(動画から引用)どのように自分のカラダを操作するかということ、それだけ走ればいいんじゃないですかね
きっと「たくさん走れば速く走れるようになる」、「高い負荷をかけて走れば速くなる」と思っている人が多くいると思います。
そうではなくて、動きづくりのなかで速く走れるフォームを掴んだり、ランニングドリルのなかで速く走るための感覚を身につけていく必要があるので、その点で陸上競技の練習に学ぶことはたくさんあると感じています。
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ということで、「シザースジャンプ&スプリットジャンプ」でした。