Written by HOMMURA Kyohei. (@twitter&@facebook)
今回はNFLに一番近い日本人選手と言われているIBM栗原嵩選手が語るレシーバーのパスルートランのコツについて書いていきたいと思います。
引用:http://number.bunshun.jp/articles/-/823759
今回紹介するのは、栗原嵩選手の奥さんである栗原ジャスティーンさんのTwitterにアップされていた動画です。
栗原夫妻については以前記事にも書いたのでそちらをどうぞ。
一瞬で消えるレシーバー
まずは相手CB視点からのレシーバーの動きを撮った動画です。
WRを止めるCB側の気持ちを体験したいと言ったらやってくれた。
— 栗原ジャスティーン (@Jay_C_Shell_12) 2017年1月27日
瞬で消える。笑 pic.twitter.com/vdKNrisQeo
止まっていても反応できないくらいに速く見えるので、これが動きながらだと思うと、本当に消えたように見えると思います。
冒頭に「ディフェンスと距離ができた場合には距離を詰めて...」と仰っています。ディフェンスの近くでスピードで抜き去るのがポイントなのかもしれません。レシーバーとしてはディフェンスと距離を取りたいと思ってしまうところですが、そうではなく近くでカットを切ることで相手の反応を遅らせ、パスキャッチのタイミングでしっかりとオープンになるようにするみたいです。
フラッグフットボールではマンツーマンディフェンスよりもゾーンディフェンスを採用されることが多く、レシーバーとディフェンスに距離が出がちです。
そういった状況で一生懸命素早いカットをしていても距離の、離れたところからカットを切った後に対応されてしまうのが懸念されます。
またディフェンスはレシーバーに対して半身内側、あるいは外側にセットしていることが多いので、レシーバーが意図的にディフェンスに近づいていくことでそれを一旦ゼロにすることもできます。真っ直ぐ走ってから内側に曲がるコースを走りたいのにディフェンスが内側にいるときには、真っ直ぐ走るのではなく敢えてディフェンスに向かって走ってから内側にカット切るといいかもしれません。
止まる系
次に「フック」と呼ばれる5ヤードや10ヤード走っていって止まるパスコースです。
そしたらそのままWR講座を開いてくれた。特別に無料で公開してあげる。ちゃんとメモ取ってね📝 pic.twitter.com/GszpUM2fHD
— 栗原ジャスティーン (@Jay_C_Shell_12) 2017年1月27日
「10ヤード以上のフックは10を越えたら、もう4歩で止まれればもう充分。最初にパン!と落としてその後234。3歩で止まる」と仰っています。これに関しては、アメフトにおけるスタンダードをよく知らないので、4歩が多いのか少ないのかがわかりません。
ただ、動きのポイントは1歩で一気に腰を落としてブレーキを掛けて、あとの3歩を細かく踏んで方向転換のために使うというところだと思います。
この止まる1歩をどういうイメージで踏むのか、足の角度や腰の高さ、ヒザの曲がり具合、重心の位置、そういったものを試行錯誤していくことでうまくなっていくんじゃないかと思います。
曲がる系
もう一つは「スラント」や「ポスト」といったナナメに曲がるパスコースです。
説明の長さの割にシンプルなテク笑 pic.twitter.com/DCwX9jjIe2
— 栗原ジャスティーン (@Jay_C_Shell_12) 2017年1月27日
ポイントは「抜き足を高く上げてしっかり踏む。踏むときに足の内側を使う。インステップ」と仰っています。抜き足というのはおそらく曲がる方向とは逆の足のことだと思います。動画では左足です。この足で地面を蹴って曲がります。
蹴るときに母子球で押すとか、ヒザをロックして反動をもらうとか、というのは聞きますが、内側を使うというのは初めて聞きました。母子球というよりも土踏まずからくるぶし手前ぐらいまでのエッジを使うイメージでしょうか。
当然真っ直ぐに踏み出して足の内側を使うことはできないので、外側に踏み出します。どのあたりに踏み出すとよりスピードに乗って曲がれるのかというのもポイントになると思います。
TK WRクリニック
今回Twitterに載せられたほんの少しの動画でもとても参考になりましたが、栗原選手はWRクリニックを開催されており、そこに参加すればもっとたくさんのことが教われるはずです。
レシーバーの技術だけではなく、筋トレの講座も受けられるそうです。
今後、いつ開催されるのかわかりませんが、参加すればかなりのレベルアップが期待できそうです。
おまけ
栗原選手のTwitterではトレーニングされている動画もアップされています。今回と違って解説はありませんが、毎回そのフィジカルの強さに驚きます。
片足クリーン&ジャンプ pic.twitter.com/lwqyzVbFHb
— Takashi Kurihara 栗原嵩 (@TeeKeyy) 2017年1月6日
Off Season Training #training #fitness #workout #hard #gym #underarmour #dns #football #wr #81 #ibm #bigblue pic.twitter.com/yS8rVKV6FG
— Takashi Kurihara 栗原嵩 (@TeeKeyy) 2016年12月22日
ディップスと足上げ腹筋を負荷をかけて。 pic.twitter.com/Wnfkjw7zos
— Takashi Kurihara 栗原嵩 (@TeeKeyy) 2017年1月25日
陸上のトレーニングもされているそうです。
飯塚氏と。
— Takashi Kurihara 栗原嵩 (@TeeKeyy) 2017年2月5日
最初5歩目までのスネの角度が高いため前の推進力がなくなる課題。これを克服すれば間違いなく速くなるんだけどな。飯塚コーチまじで速い。次元違う。当たり前だけど。#50mくらいからどんどん離される #増量期の割にはいい感じ pic.twitter.com/LNr1WTo6VK
ディフェンスのコツ
関連して、NFLの名コーナーバックが語るディフェンスのコツについて過去の記事にしているので載せておきます。
というわけで、栗原選手が語るルートランのコツでした。